テクノロジー業界のレジェンドが新たなスタートを
Hewlett Packard Enterprise、シリコンバレーの独立系ベンチャー企業として新たな輝きを放つ
Hewlett Packard Enterprise、シリコンバレーの独立系ベンチャー企業として新たな輝きを放つ
新たなwebサイトをゼロから構築したい
45以上の地域と10以上の言語に対応したい
業界標準を上回るアップタイムを維持したい
siteIQで総合6位、システム部門1位を獲得
55以上の地域でローカライズされ、パーソナライズされたページを提供
5年間で99.9%のアップタイムを達成
「2015年に
分社し、 75年と いう 長い 歴史を 有する 企業ではなく、 まったく 新しい 企業と して スタートを 切りました。 ただし、 長年培った 豊富な 業界知識と 専門知識は 健在です。 新会社の 姿勢を 示す ために、 当社が 踏み出した 大きな ステップの ひとつが、 新しい web サイトの 制作でした。 そこで アドビと 出会ったのです」
Keith Orchard
Hewlett Packard Enterprise、システムおよびプラットフォーム管理担当シニアマネージャー
Hewlett-Packardのストーリーは、シリコンバレーの伝説です。
時は1938年。スタンフォード大学を卒業したBill HewlettとDave Packardの両氏は、大規模に起業するための資金は有していませんでしたが、大きなアイデアを携えていました。ガレージで事業を始めたふたりは、いくつかのエキサイティングなイノベーションを生み出しました。Walt Disneyにオーディオ発振器を販売し、原子時計(HP 5060A)で国際的な時刻の基準を作り、パソコンの原型となるコンピューターを開発したのです。そして最終的には、75年経った今でもその名を知られるテクノロジー企業となりました。
Hewlett-Packard(HP)という名は、ひとつの会社としてはあまりにも多くの輝きを秘めているように思えます。実際そのとおりでした。2015年に、同社はふたつの会社に分割することを決定しました。一方は、HPの名で知られているPCやプリンターなどの消費者向け製品に注力します。もう一方は、創業者たちの初期の精神を受け継ぎ、エッジからクラウドまで対応する、サービスとしてのプラットフォームを提供する会社となりました。この組織は、現在、Hewlett Packard Enterprise(HPE)として知られ、完全に独立していますが、過去一世紀におよぶイノベーションから生まれた伝統に強く根ざしています。
今日、HPEが提供しているITソリューションは、顧客である企業の成長を支援するだけでなく、人々の生活の向上を図るように設計されています。たとえば、データの力をクラウドだけでなくコアやエッジにまで拡張するITインフラソリューション、製品、サービスを提供しています。これらは、画期的なテクノロジーを駆使したプロジェクトであり、病気の治療法や科学的な発見を支援し、より持続可能な社会の構築に寄与するなど、世界中の人々の生活に影響を与えています。
しかし、新会社が創業者の遺志を継ぐためには、HPEの名に相応しいwebサイトを構築するという仕事から始める必要がありました。
HPから法的に独立した組織として、HPEはwebサイトをゼロから構築する必要がありました。それは、数十年にわたるhp.comでの経験をもとに、webサイトを戦略的に新しい方向に導く機会となりました。HPの技術、デジタル戦略、web構造、コンテンツなどのリソースはもはや利用できませんが、逆にそれらの制限を受けることもありません。HPEのビジョンに沿ったwebサイトを構築するためには、強力なリーダーシップと将来的なインサイトが必要でした。
HPEのシステムおよびプラットフォーム管理担当シニアマネージャーであるKeith Orchard氏は、「HPEは新たな企業として、まったく新しい第一歩を踏み出すべきだと考えました」と述べています。同氏は、web管理のあらゆる面で経験豊富な専門家であり、この極めて重要かつ注目度の高いプロジェクトを実現するために、デジタルテクノロジー担当ディレクターのRobert Folk氏や、新進気鋭のwebマーケティングチームと共に取り組みました。シリコンバレーの名だたる企業で働き、90年代から自身のwebビジネスを運営してきたことから、チームを成功に導く準備は万全でした。同氏は、長年のwebサイト制作の経験を有しながらも、プロジェクトに対しては独特の見方を持っていました。それは、webサイトは単なるハイテク情報のリポジトリではなく、人間味のある体験を提供し、没入感のあるストーリーを伝える必要があるというものでした。
つまり、Orchard氏の原点は、ストーリーにあったのです。ジャーナリズムを専攻していた学生時代、同氏は画像と言葉だけで構成される新聞のストーリーの平板さに失望し、魅力的かつ動的で、ストーリーの展開に合わせて進化するような表現方法を想像していました。webが一般的になり始めたころの話です。インターネットに記事を公開すると、すべてが一変しました。「最初のストーリーをwebサイトに掲載したとき、動きを見せたり、継続的に更新したり、オーディエンスと直接対話したりできることに驚きました。それ以来、すっかりwebサイトに夢中になりました」と、同氏は語っています。
このダイナミズムを念頭に、Orchard氏とFolk氏は同僚と共に、まったく新しいwebサイトの企画に取り組みました。その目標は、シンプルでありながらもプロジェクトの成功に欠かせないものでした。まず、新しいサイトに求められたのはスピードです。テクノロジー企業である同社は、顧客に提供できるスピードと機能性を示す必要がありました。hp.comの旧システムを受け継いでいないため、システムの制限を言い訳にすることも許されませんでした。次に、容易かつ効率的に拡張できるように、webサイトは軽快で柔軟である必要がありました。同社は、一応ゼロからスタートした新会社ではあるものの、短期間で世界的な大企業になることは疑いようもなく、中核市場を維持しつつ、新たな市場や新興市場にもすばやく進出していくだろうと考えられました。そして最後に、hpe.comは、測定可能で魅力的なストーリーを伝えるwebサイトである必要がありました。新会社であることの期待と重要性を表現しつつ、受け継いだ伝統に敬意を示すようなストーリーが求められていました。
HPEが選んだコンテンツ管理システム(CMS)は、同社が思い描く魅力的でパワフルなwebサイトを構築するための基盤となるものでした。
「ローンチに向けて準備を進める中で、将来のことも考慮しなければなりませんでした。たとえすぐに使用しなくても、オーディエンスのターゲティング、新たな国や地域への展開、言語のローカライズ、分析の活用、エンゲージメントの追跡など、あらゆることに対応できるシステムを準備しておきたかったのです」と、Orchard氏は述べています。
数多くの選択肢が検討されましたが、同氏とチームにとって、具体的な目標を達成するためのCMSの選択肢はひとつしかありませんでした。Adobe Experience Managerには、同社の新ビジネスに最適なwebサイトを構築するために必要な機能が揃っていたからです。インテリジェントなテンプレートや再利用可能なコンテンツブロック、簡素化されたアセット管理などにより、同社が求めていたスピードと効率を実現することができました。また、Adobe Experience Cloudの一部として、拡張性に優れているだけでなくオープンでもあり、同社が選択した他のデジタルマーケティングソリューションと組み合わせて利用することも可能でした。顧客体験に焦点を当てたAdobe Experience Managerこそが、同社のストーリーを適切に伝えるための基盤として最適だったのです。
「アドビは非常に優れた製品を提供しています。それぞれの製品の拡張性が高く、デジタルマーケティングに必要なあらゆる機能が揃っています」と、同氏は述べています。
HPEは、ストーリーを語る能力に相応しいレベルの機能を備えたCMS製品を必要としていました。しかし、既に独自のホスティング環境であるHelion Cloudを構築していたため、それを利用できるようにしたいと考えていました。また、CMSのAPIを利用して、追加のwebサイトデータを収集することを計画していました。ブランドの写真や動画など、サイト検索や製品資料、デジタルマーケティングに利用するためのアセットです。さらに、hpe.comはゼロからスタートするので、ページのランキングを構築する必要があり、SEO対策も大きな課題でした。Adobe Experience Managerは、これらの要素をすべて網羅していたのです。「Adobe Experience Managerなら、複数のデータベースや異なるサーバー、相互接続された様々なアプリケーションを活用できます。また、アドビの製品群がニーズに合わせて様々なソリューションを提供できることも非常に重要でした」と、同氏は述べています。
Adobe Experience Managerを採用するにあたっては、どのように拡張できるかということも重要でした。ローンチ時には、45の地域、10の言語、50の国別サイトでの稼動が求められており、大変な作業になることは明らかでした。また、ベースとなるwebサイトは約15,000ページに及び、その作業量は天文学的とも言えるものでした。ところが、Adobe Experience Managerを利用すれば、「公開」ボタンを押すだけで、あとは強力な拡張機能に任せることができたのです。「一度公開すれば、あらゆる市場に向けてコンテンツを複製できるので、時間を大幅に節約できます。全世界で1時間以内にサイトを公開することが可能で、特にニュースや新製品の発表がある場合には、大きな意味を持ちます。タイムリーなコンテンツをすばやく制作できるのです」と、同氏は述べています。同社は現在、50万以上のページをオーディエンスに合わせて調整し、新たな市場に向けて迅速に拡大しています。
新しいwebサイトの基本的な機能が整うと、デジタルマーケティングチームは同社のストーリーを伝えることに注力しました。何千何万に及ぶページがそれぞれ重要な役割を果たすのです。ジャーナリズムを専攻していた経験から同氏は、自社が伝えるストーリーは、可能な限り動的で魅力的なページにすることで、初めて命が吹き込まれると考えていました。「当社では、昔ながらの陳腐なwebページは作成しません。豊かな機能を備えたページを作成しています」と同氏は述べています。同氏とチームが構築したhpe.comのページは、動的なナビゲーション、ローカライズされたコンテンツ、訪問者の行動にもとづいてパーソナライズされるバナーなどが特徴です。リッチメディア、インタラクティブなグラフィック、ライブ顧客エンゲージメント機能を備えた同社のwebページは、陳腐とは程遠いものです。それぞれのページが、包括的な顧客体験を生み出すために重要な役割を果たしています。
同氏は、「すべては、たったひとつの優れたページを作成することに尽きる」と繰り返し述べています。
あらゆるページから最大限の効果を引き出すために、デジタルマーケティングチームが次に取り組むべき要素は、パーソナライゼーションでした。Adobe Experience Managerを利用すれば、あらゆるページのパーソナライゼーションが可能になり、言語、地域、顧客の行動にもとづいて、コンテンツを動的に変更できます。世界中の顧客が、それぞれのニーズや好みに合わせて自動的にカスタマイズされた体験を得られるのです。また、Adobe Experience Managerは個々のページを追跡し、監視しているため、そのデータを利用して、エクスペリエンスをwebページだけでなく、広告や電子メール、デマンドジェネレーション施策などにも拡大できます。
同社の新たなwebサイトは、パーソナライゼーションに留まらず、オンライン販売にも重要な役割を果たしています。同社が提供するサービスはハイレベルなものですが、一般的なeコマースサイトと同様に、オンラインで製品やサービスを販売しています。同氏は、顧客にとって最高の体験とは、長くて複雑だと思われている購買ジャーニーを、シンプルで容易なものに変えることだと考えました。「最終的に、顧客接点を通じて実現したいことは、顧客と継続的にやり取りし、コミュニケーションを取り、そして販売を促進することです」と同氏は述べています。Adobe Experience Managerを活用することで、デジタルマーケティングチームは、自社のストーリーを伝え、顧客行動に適応し、購買体験を合理化する強力なwebサイトを構築できました。
アドビとHPEは、hpe.comを成功させるために、2015年から緊密に協力してきました。同社では、アドビのコンサルティングサービスを利用して、投資から最大県の価値を引き出しています。「アドビの担当者と話しをしない日はありません」と、Orchard氏は述べています。アドビとHPEの関係は、その両社の規模の大きさにもかかわらず、緊密な協力関係を築いています。同氏は「アドビの大きな強みのひとつは、年にたった一度の電話や会議ではなく、日常的に継続してコミュニケーションを取れる関係を築けることです」と述べています。
HPEとアドビのチームがhpe.comの構築に費やした時間は、確実に報われました。hostingfacts.comによると、ほとんどのwebサイトが月平均3時間のダウンタイムを経験しているのに対し、hpe.comのダウンタイムは、2015年以来、わずか5時間に留まっています。さらに、使いやすさにもとづいて世界の優れたwebサイトを評価するsiteIQにおいて、hpe.comのランクが年々上昇していることから、このプロジェクトは成功したと言えるでしょう。2018年に、hpe.comは14位にランクインし、翌年には6位に順位を上げています。
HPEは、創立から5年を経て、元のHPの75年の伝統に加え、HPE自身の力による名声も獲得しました。この調子で進んでいけば、元のHPに引けをとらない、シリコンバレーの伝説のような存在になることでしょう。
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