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JLL、効果的なクリエイティブワークフローを構築
JLLは、Adobe Workfrontを利用して、ワークフローを整理および管理して、クリエイティブの自由度を高めています。
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260%
2年間で成果物が増加した割合
課題
不動産の販売とマーケティングを支援するために、より多くのデザインアセットを作成したい
クリエイティブチームの成果を経営陣に定量的に示したい
デザイナーの時間を確保し、燃え尽き症候群を防止したい
デザイナーが管理業務に費やす時間を減らしたい
成果
2年間でデザイン成果物の数を 260% 増加させ、年間10,000点のアセットを制作
成果物を測定し、年間200以上のレポート を通じて報告
グローバルのマーケティングチームの中で 最も高い仕事満足度 を達成
クリエイティブアプリ内の ダッシュボード で、ワークフローの進捗を監視
Joel Caracci氏は、クリエイティブのプロセスに情熱をもって取り組むクリエイターで、その源は意外なことに、ジャズミュージックに注ぐ愛情にあります。
「ジャズアンサンブルを作曲するときは、まず曲のルールを決めます。そして、ミュージシャンにその枠組みを超越する自由を与え、特別なものを創り出します。デザインチームも同じです。私の仕事は、デザイナーがアイデアを形にすることに集中できるよう、ワークフローを改善することです」と、Caracci氏は述べています。
商業用不動産サービスのグローバルリーダーであるJLLで、クリエイティブ運用担当アソシエイトディレクターを務めるCaracci氏は、米国とカナダの90人を超えるクリエイターチームとともに働いています。JLLのクリエイティブ部門は、不動産の新ブランド作成、新ビジネスのプレゼン資料作成、顧客向けの複雑なwebサイトやモーショングラフィック動画など、年間10,000点近くの成果物を制作しています。
同社は、マーケティング、IT、グローバルPMOオフィスを含む全社のワークフローを管理するために、Adobe Workfrontのインスタンスを5つ導入しています。Caracci氏のクリエイティブチームでは、このソリューションによってデザイナーがこれまで以上に効率的に作業できるようになりました。この投資は、ビジネス部門に利益をもたらすと同時に、従業員の満足度を高めています。
「デザイナーにとって必要不可欠な作業ツールといえば、多くの場合、Adobe Creative Cloudアプリケーションが思い浮かぶでしょう。Adobe Workfrontも同様に重要です。ワークフロー管理の欠かせない要素であり、デザイナーが燃え尽きることなく最高の作品を制作できるようにします」と、Caracci氏は述べています。
「Adobe Workfrontの最大の特長はレポーティングです。クリエイティブワークに関するコミュニケーション方法が変わります。私は年間200以上のレポートを作成し、クリエイティブ部門がビジネス全体をどのようにサポートしているのか、経営陣が理解できるようにしています」
Joel Caracci氏
JLL、クリエイティブ運用担当アソシエイトディレクター
デザインまわりのデータを視覚化
クリエイティブ部門が作成するコンテンツの大半は、不動産マーケティングや地域市場向けの販売促進コンテンツです。デザイナーは、商業スペースの販売に役立つパンフレット、チラシ、内覧動画などを作成します。また、セールス部門がテナント候補と面談する際や、建物のオーナーに賃借人を推薦する際に使用するプレゼン資料も作成します。
通常、仲介業者はマーケティング部門にコンテンツのリクエストを提出し、マーケティング部門は7つある地域のクリエイティブ部門のいずれかに作業を依頼します。Caracci氏がワークフローを合理化する前は、これらのプロセスは通常メールとスプレッドシートで処理されていました。ワークフローアプリを使用することで、作業管理者は依頼されたタスクを正確に把握し、スケジュールを比較し、適切なスキルセットと空き時間を持つデザイナーにプロジェクトを割り当てることができるようになりました。この可視性のおかげで、クリエイティブ部門は2年間で成果物を260%増やすことができ、さらには、組織全体の関係者にこの業務の価値を示すことができるようになりました。
「Adobe Workfrontの最大の特長はレポーティングです。クリエイティブワークに関するコミュニケーション方法が変わります。私は年間200以上のレポートを作成し、クリエイティブ部門がビジネス全体をどのようにサポートしているのか、経営陣が理解できるようにしています」
レポートには、各チームの作業時間、プロジェクトの種類、各活動に費やした時間などの情報が含まれており、これらは経営陣がスタッフの人数を調整するか、異なるデザインスキルに投資するかを判断するのに役立ちます。また、経営陣はどの事業分野や市場が最も多くリクエストをしているかを把握し、仲介業者がどのようにデザインリソースを活用しているかを把握することにも関心を持っています。
「ダッシュボードでプロジェクトを視覚化することで、プロジェクトに関わる全員が同じものを見ることができます。クリエイティブ部門にとって、プロジェクトに関するデータを理解することは、SLAを作成したり、クリエイティブブリーフで依頼者が正しい情報を送っているかどうかを判断したりするのに役立ちます。これにより、現実的な期待を設定し、プロジェクトを遅らせるコミュニケーションの行き違いを避けることができます」とCaracci氏は述べています。
クリエイティブな時間を拡大
ダッシュボードはデザイナーにとっても重要なツールです。デザイナーはプロジェクトの複数の部分を同時に進行していることがあり、それぞれの部分で複数回のレビューが必要となる場合もあります。デザイナーダッシュボードには、それぞれのデザイナーに割り当てられたアセットとその進捗が正確に表示されます。これにより、デザイナーは作業管理に費やす時間が減り、クリエイティブな作業により多くの時間を割くことができます。
デザイナーは、Adobe Premiere ProやAfter Effectsを使用して動画を制作したり、Adobe Illustratorを使用して大規模なグラフィックを作成するなど、さまざまなクリエイティブアプリを活用しています。しかし、作業の約85%はAdobe InDesignでおこなわれています。「私たちは現在、Adobe InDesign内でAdobe Workfrontプラグインのベータテストを開始しています。このプラグインを使えば、クリエイティブ作業から離れることなく、タスクの確認、コラボレーション、アセットのアップロードと管理をおこなうことができます。他の製品との統合により、クリエイティブプロセスの価値がさらに高まります。デザイナーたちは、Microsoft Teamsとの統合により、チャット形式でレビューや承認を簡単に追跡できることを喜んでいます。アドビのクリエイティブアプリ内でワークフローを確認することで、デザイナーの時間を節約できると期待しています」と、Caracci氏は述べています。
「私たちにとって、Adobe Workfrontは、コミュニケーションを円滑にし、関係者に負担をかけないワークフローを作成するための最適なソリューションです。その結果、より短時間でより多くの成果物を生み出すことができます」
Joel Caracci氏
JLL、クリエイティブ運用担当アソシエイトディレクター
クリエイティブなワークライフバランス
Caracci氏は、クリエイティブワークフローを向上させる方法を模索し続けています。新しくクリエイティブチームに加わったデザイナー全員と話をし、彼らの作業効率を向上させる方法を見つけようと努めています。しかし、多くのデザイナーはすでに、ワークフローを整理することでよりクリエイティブ作業に注力できることに感銘を受けています
作業管理者は、スケジュールがより可視化できることから、作業負荷のバランスを調整し、デザイナーがよりよいワークライフバランスを保てるように支援することもできます。その結果、クリエイティブ部門はJLLのグローバルマーケティング部門の中で最も高い仕事満足度を達成し、計画外の離職率は類似のチームが30%であったのに対し、わずか7%にとどまっています。
「私は時々、組み立てラインが工業生産にどのような革命をもたらしたのかを考えます。人々がワークフローを真剣に考え始めれば、クリエイティブな作業にも同様のことが起こると信じています。適切なワークフローは、部門や企業によって異なるかもしれません。私たちにとって、Adobe Workfrontは、コミュニケーションを円滑にし、関係者に負担をかけないワークフローを作成するための最適なソリューションです。その結果、より短時間でより多くの成果物を生み出すことができます」と、Caracci氏は述べています。
さらに学びましょう
このようなアイデアを中規模および大規模のデザインチームに適用する方法については、Joel Caracci氏によるAdobe Summitセッション「2万件の成果物:ワークフローの混沌から調和へ」をご覧ください。