現状に挑戦

TelmoreはAIを活用して競争市場をリードし、顧客エンゲージメントを向上させています

創業

2000年

顧客数:750,000名

コペンハーゲン、デンマーク

www.telmore.dk

21%

デジタルセールスの成長

導入製品:

Adobe Experience Platform

Adobe Real-Time CDP

Adobe Journey Optimizer

Adobe Customer Journey Analytics

Adobe Analytics

Adobe Target

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目標

マーケティングの俊敏性を増やして、熾烈な競争市場で優位に立ちたい

データの分断化を解消し、顧客プロファイルの信頼できる唯一の情報源を作成したい

画一的なアプローチから、高度にパーソナライズされたマーケティングに切り替えたい

リアルタイムのデジタル行動にもとづいて顧客とつながりたい

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成果

デジタルセールスが21%増加 し、既存顧客へのクロスセルも25%増加

AIを活用した パーソナライズされたオファーからの売上が11%上昇

Facebookでのカスタマーマッチが19.5%増加 し、有料メディアの効率性が向上

メールキャンペーンのトリガーにより購入率が最大11%向上 し、売上が増加

データと創造性の力

Frederik Scholten氏は、エンジニアの父とアーティストの母の影響もあり、幼少期から科学と芸術に惹かれてきました。大学では両方の学問分野をさらに探求し、現在も芸術家と科学者の目を通して世界を見ることへの情熱は変わらず健在です。その視点は、デンマークの電気通信会社であるTelmoreのCMOとしての成功を加速するためにも役立っています。

Scholten氏は次のように説明しています。「データと科学を使うことで、人々がどのように考えて行動するのかを理解できます。そして創造性によって、人々の行動を動機づけるエクスペリエンスを考え出すことができます」

Telmoreは典型的な電気通信企業ではありません。デンマークでは動画、音楽、エンターテインメントの第一人者でもあります。20年前の業界でのディスラプション以来、同社はイノベーションの精神を受け入れ、従業員がブランドの陽気なピンクのサングラスをかける「ピンクフライデー」から、常連顧客向けの思いやりの行動やシークレットコンサートまで、会社で行うあらゆることに楽しさを吹き込んできました。

人口が600万を割り、電気通信プロバイダーが12社を超えるデンマークにおいて、市場での競争は控えめに言っても激しいものです。競争的な課題をさらに厳しいものにしているのは、デンマークの消費者に関する法律により契約の長さが1か月、最大6か月に制限されているという事実です。電気通信プロバイダーが期待されるサービスを提供しなければ、消費者はたやすく別のプロバイダーに乗り換えてしまいかねません。

Telmoreが約15%の市場占有率でトップの消費者ブランドとしてランク付けされている一方で、Scholten氏は競争から抜きん出るための新しい方法を常に探しています。「そのように競争が激しく、高度に規制された市場で成功するには、創造的な精神を引き出す必要があります。アドビと提携することで、当社は顧客が求めるバンドルやサービスを提示するデジタルエクスペリエンスを構築し、顧客に合わせた契約を作り出しています」とScholtenは述べています。

「当社は、オーディエンス向けのエクスペリエンスを最適化することから、求められているものを一人ひとりに提供することへと移行しています。顧客に見合ったオファーを目にすることで、顧客はサービスを付け足したり、競合他社から切り替えたりします」

Frederik Scholten氏

Telmore、CMO

画一的なものからリアルタイムのパーソナライゼーションへ

人々は、自分のことを知っている会社と取引がしたいと考えています。そしてTelmoreには、20年以上におよぶ豊富な顧客データが集積されています。残念ながら、その多くのデータは分断化されていたので、マーケターが顧客に適切なバンドルを提示することが難しくなっていました。音楽を聴くことを楽しんでいる顧客に、TV視聴のライトユーザーや、すべての配信サービスにアクセスしたいヘビーユーザーと同じオファーが表示されるのです。

「気持ちは若いのですが、当社には接続が難しく、イノベーションする能力を制限しかねないレガシーシステムがいくつかあります」とScholten氏は言います。Telmoreチームは既にAdobe AnalyticsAdobe Targetを信頼し、順調にアドビのフットプリントを拡大して顧客データの信頼できる唯一の情報源を構築しています。

今やScholten氏とチームは、システムをまたぐオンラインデータとオフラインデータ(サブスクリプション、解約スコアからwebサイト、アプリ動作まで)をAdobe Real-Time Customer Data Platform(CDP)に統合することで、より豊かな顧客像を得られるようになりました。顧客が何に関心があるのかをTelmoreのマーケターが知っているので、顧客がwebサイトやアプリにアクセスする、またはFacebookを閲覧すると、一貫したキャンペーンとオファーが表示されます。

TelmoreはFacebookで65,000人の顧客とのマッチを増やし、既存の顧客には既に所有している製品のキャンペーンは表示されません。顧客には関連のない広告は表示されず、マーケターはキャンペーンを限定することでメディア予算をさらに拡大することができます。

Telmore.dk webサイトには、各顧客の好みや行動に応じて、Adobe Targetを介して提供される様々なヒーローバナーやCTAカードが表示されます。Androidスマートフォンのみを購入する顧客には、最新iPhoneのキャンペーンではなく、Android対応のアクセサリーのバナーが表示されます。映画ファンにはストリーミングバンドル、ゲーマーには高速インターネットのオファーが表示されます。テストでは、パーソナライズされていないエクスペリエンスと比較して、パーソナライズされたバナーによって新たに売上が11%増えました。

統合された顧客プロファイルはAdobe Journey Optimizerに取り込まれ、最適なタイミングでパーソナライズされたメールが顧客に送信されます。オンラインのストリーミングサービスのオファーを見始めたものの、購入を最終決定しなかった顧客には、そのインタラクションをリマインドするために、放棄されたフローメールが送信されます。多くの顧客はリマインダーに感謝して、最大80%がメッセージを開き、11%が購入を完了します。

「当社は、オーディエンス向けのエクスペリエンスを最適化することから、求められているものを一人ひとりに提供することへと移行しています。顧客に見合ったオファーを目にすることで、顧客はサービスを付け足したり、競合他社から切り替えたりします」とScholtenは言います。結果は明らかで、デジタルセールスが21%増え、既存顧客へのクロスセルが25%伸びました。

「アドビは類似セグメンテーションから解約および傾向スコアリングまで、AIを活用した多くのビルトイン機能を提供してくれるので、リテンション、コンバージョン、売上を増やすことができます」

Frederik Scholten氏

Telmore、CMO

AIベース戦略からの大きな見返り

Scholten氏は、顧客を惹きつけるためのクリエイティブな新しい方法を探す際に、AIをうまく利用するようマーケターにすすめています。人々には、クロスプラットフォームでAIを活用して提供される、次善のオファーが表示されます。その結果、顧客には関連するオファーがより多く提示されます。このオファーは現在のバンドル、利用状況、そして追加の製品やサービスを解約または購入する可能性などの要因によって決定されます。顧客がキャンセルページを閲覧したり、解約スコアが高い場合、顧客がサブスクリプションを続けたくなる、より適切なオファーが表示されます。

オファー決定支援のテストで、Scholten氏とチームは次善のオファーの手動ランキングを使用したパーソナライゼーションとAIベースのオファーランキングを使用したパーソナライゼーションを比較しました。手動パーソナライゼーションでは、パーソナライズされていないエクスペリエンスと比較して売上が9%上昇し、AIベースのオファーでは、両方を凌いで新たな売上が11%増えました。マーケターがAIを活用することで、顧客は関連性の高いコンテンツやレコメンデーションを短時間で得ることができます。つまり、創造性を発揮し、独自のエクスペリエンスでより多くの顧客にリーチする時間が増えるということです。

「アドビは類似セグメンテーションから解約および傾向スコアリングまで、AIを活用した多くのビルトイン機能を提供してくれるので、リテンション、コンバージョン、売上を増やすことができます」とScholten氏は語っています。

「人々は当社を、現状への挑戦を恐れず、他社とは違うやり方をする会社として見ています。私たちはそれをマーケティングに反映させたいのです」

Frederik Scholten氏

Telmore、CMO

場所を問わない顧客体験の向上

デジタルセルフサービスプラットフォームをまたいだ高度なパーソナライゼーションにより、プランを変更またはサービスを追加する場合、まずデジタルプラットフォームに頼る顧客がさらに増えていきます。これにより、コールセンターオペレーターは、より複雑な顧客の要求の応対に集中できます。オンラインデータとオフラインデータを組み合わせて使用することで、オペレーターは各顧客のより包括的な顧客像を把握して、顧客の問題にさらに効率的に対処したり、役立つ推奨を行うことができるようになります。

「人々は当社を、現状への挑戦を恐れず、他社とは違うやり方をする会社として見ています。私たちはそれをマーケティングに反映させたいのです。アドビは、新しい有用な体験で顧客を常に驚かせるためのパワーと柔軟性を与えてくれます」とScholten氏は語りました。

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