TVNZ、広告のあり方を変える

Adobe Real-Time CDPを活用して、広告主を既知の視聴者と直接つなげる

創業

1960年

従業員数:750名

ニュージーランド、オークランド

www.tvnz.co.nz

48時間

セグメント構築を数週間から数分に短縮。48時間以内に稼働開始

導入製品:

Adobe Experience Platform

Adobe Real-Time CDP

アドビプロフェッショナルサービス

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目標

広告主がプレミアム動画ストリーミングの視聴者とより効率的かつ効果的につながることができるようにしたい

ファーストパーティ動画視聴者データを活用する際の障壁を軽減したい

ターゲット顧客に関する豊富な情報を、視聴者の行動に基づいてマーケターに提供したい

製品ポートフォリオを強化し、より利益率の高いデータ製品で収益機会を多様化したい

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成果

既知の広告主とTVNZ+の加入者をわずか 数分 でマッチング

カスタマイズされた広告視聴者の作成時間 を最大4週間から 1時間未満 に短縮

感情に訴える関連性の高い一連のストーリー をパーソナライズし、ブランドストーリーを強化

運用開始後最初の四半期で、新しいCDPによって利用可能になった新しいデータ製品により、デジタル広告の収益性が5%増加

広告主とニュージーランドの視聴者を結びつける

ニュージーランドでは、視聴者がモバイルデバイスやコネクテッドTVを通じてエンターテイメントコンテンツをストリーミングする機会が増えています。TVNZのデジタル - コマーシャル部門ゼネラルマネージャーのRob Hutchinson氏は、広告主がこうした視聴者をターゲットにする機会を、より新しい、より効果的な方法で活用できるよう支援したいと考えていました。TVNZ+の視聴者は登録を済ませてからログインするので、同局は視聴者の身元を把握し、その世帯構成や視聴番組、視聴時間などの情報を活用することができます。

「企業にとって、今はまさにエキサイティングな時代です。企業は従来、ターゲットを絞った広告配信にサードパーティCookieを利用していましたが、TVNZ+のようなプラットフォームで利用可能な、豊富なファーストパーティデータの活用は困難でした。テクノロジーの進歩により、ファーストパーティデータを活用した広告戦略の可能性が広がりました」とHutchinson氏は述べています。

Hutchinson氏のビジョンは、同局のファーストパーティデータを即座に実用的なものにすることです。Adobe Experience Platformを活用し、Microsoft AzureのクラウドでホスティングされたAdobe Real-Time CDPを導入することで、Hutchinson氏のチームは広告主が視聴者とつながるための新しい方法を導入し、広告主と同局の売上拡大の道筋を示しました。

同局は、アドビプロフェッショナルサービスの支援を受け、わずか3カ月でAdobe Real-Time CDPプラットフォームを立ち上げました。アドビのコンサルタントは、様々なデータソースを統合し、主要なデモグラフィック情報やオンライン行動情報を含む、210万以上のリッチで統合された顧客プロファイルを構築しました。このプロファイルでは、視聴者を個人としても世帯の構成員としても把握することもできます。

「以前は、広告主の顧客データと当社の視聴者データを照合するのに、最大1週間かかっていました。それが今では、わずか数分で完了するようになりました。

Rob Hutchinson氏

TVNZ、デジタル - コマーシャル部門ゼネラルマネージャー

タイムリーかつパーソナライズされたマーケティング活動

このソリューションにより、TVNZでは新たに4つの広告商品であるAudience Match(視聴者マッチ)、Audience IQ(視聴者IQ)、Affinity Segments(親和性セグメント)、Storytelling(ストーリーテリング)が誕生しました。Audience Matchは、ブランドの顧客基盤と同局の視聴者の重複状況を可視化し、広告主が、顧客が視聴する番組の種類に関する不確かな想定に頼るのではなく、より適切なデータに基づいて広告掲載先を決定することを可能にします。

広告主とのマッチングは、Adobe Real-Time CDP外の同局のクリーンルーム内で実行されるか、Adobe Real-Time CDPを所有している顧客については、セグメントマッチID重複プロセスを使用して実行されます。その後、マッチング結果は同局のAzureデータプラットフォームで準備され、Adobe Real-Time CDPにアップロードされ、ユーザープロファイルに追加されます。この時点で、マッチングされたIDは有効化されるか、分析のためにAudience IQにプッシュバックされます。

同局のAudience Matchを活用することで広告主は、既存顧客へのリマーケティング、クロスセルやアップセル、あるいは解約した顧客の再獲得など、特定の条件に一致するセグメントをターゲットにすることができます。また、広告主は、Audience Matchの結果に基づいて類似視聴者を作成することで見込み顧客の母集団を拡大し、販売促進のためのターゲットを絞ったプログラマティックおよびダイレクトキャンペーンを展開することもできます。

「以前は、広告主の顧客データと当社の視聴者データを照合するのに、最大1週間かかっていました。それが今では、わずか数分で完了するようになりました。Adobe Audience MatchソリューションはAdobe Real-Time CDPプラットフォームにネイティブ対応しているので、同じプラットフォームを使用している他社とのデータ連携を迅速に進めることができます」とハッチンソン氏は述べています。

Audience IQは、ほかでは入手できないカスタマイズされた分析機能を広告主に提供します。Microsoft Power BIに組み込まれたAudience IQは、購入者の行動を明らかにし、エンゲージメントとコンバージョンを向上させます。同局では、同局と広告主の視聴者情報を、自動的に統合されたAdobe Real-Time CDPデータと広告パフォーマンスデータから引き出すことで、レポートや測定などに関するより充実したインサイトをマーケター向けに提供することができます。

「当社の広告クライアントは、消費者の購買意思が形成される過程をより詳細に把握できるようになりました。また、クライアントに競争優位性をもたらす優れたインサイトも入手することができます」とHutchinson氏は述べています。

「Adobe Real-Time CDPのおかげで、より自然で連続したアプローチにより、各視聴者に対してカスタマイズされた、感情に訴える豊かなストーリーを提供できる独自の立場を築くことができました」

Rob Hutchinson氏

TVNZ、デジタル - コマーシャル部門ゼネラルマネージャー

データ主導の戦略による高いエンゲージメント

TVNZは、広告主の要望に基づいて、カスタマイズされた親和性の高い視聴者セグメントを迅速に作成することも可能です。以前、同局のデータサイエンティストは、同局のデータレイクに対して複数のSQLクエリを実行し、データセットをマージしてファイルを作成し、情報を再アップロードするという、最大で4週間を要する時間のかかるプロセスを実行する必要がありました。現在では、Adobe Real-Time CDPを活用することで、広告チームは、キャンバス上に主要な条件をドラッグ&ドロップするだけで、広告主向けのカスタマイズされた視聴者セグメントを簡単に作成することができます。オートメーションにより、プロセスは1時間未満に短縮され、運用コストは削減され、売上サイクルは短縮しました。

同局の広告クライアントは現在、迅速なプロセスを活用してキャンペーンの市場投入までの時間を短縮しています。統合顧客プロファイルの属性に基づいた視聴者の高度なセグメンテーション(年齢、性別、地域、視聴デバイス、時間帯、番組やジャンルごとの視聴行動など)は、キャンペーンの効率を高めます。

同局は、親和性セグメントに加えて、企業が指定した順序で広告を配信できるストーリーテリング広告オプションを導入しました。魅力的な物語の展開に沿って動画広告を順序立てて配信することで、ソーシャルプラットフォームでは不可能な視聴者との感情的なつながりを築くことができます。同局が実施した調査によると、同局の30秒の動画広告の視聴者の注目率は90%に達しており、これは広告を簡単にスクロールして読み飛ばしてしまうソーシャルプラットフォームよりもはるかに高い数値です。さらに、複数回にわたる広告キャンペーンは、認知度を高め、購買意欲を喚起し、行動を促すために、より迅速にキャンペーンを進行し、完了することができます。これには、リターゲティングの取り組みも含まれます。

ある広告主は、同局のストーリーテリング能力を効果的に活用し、ハリウッドの大ヒット映画のプロモーションを行いました。一連の広告では、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」をプロモーションし、シドニーでのレッドカーペットプレミアの特別招待券が当たる秘密のコード探しコンテストを実施しました。

広告のシリーズ展開に伴い、期待感は高まっていきました。視聴者が関心を示せば、チケットの応募ができるwebサイトのランディングページにアクセスできるQRコード付きの広告が配信されました。このプロモーションは成功を収め、wbサイト訪問者の71%以上がコンバージョンしたほか、ソーシャルメディアなどを通じて、映画に対するポジティブな口コミが広がりました。

「Adobe Real-Time CDPのおかげで、より自然で連続したアプローチにより、各視聴者に対してカスタマイズされた、感情に訴える豊かなストーリーを提供できる独自の立場を築くことができました」とHutchinson氏は述べています。

「運用開始から最初の四半期で、Adobe Real-Time CDPを活用することで実現した新しいデータ製品により、デジタル広告の売上が5%増加しました。今後は、顧客プロファイルの充実、クロスメディアプロモーションの拡大、そしてTVNZの視聴者と広告主の双方にメリットをもたらす、より魅力的な体験の提供など、さらなる可能性を追求していきたいと考えています」とHutchinson氏は述べています。

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Content as a Service v3 - Thursday, October 3, 2024 at 16:29 (no-lazy)

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