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用語集:用語

定性調査

クイック定義

定性調査とは、顧客体験を改善する方法をより詳細に把握するために、数値以外のデータを収集、分析することです。顧客が考えていることだけでなく、なぜそのように考えたり感じたりするのかを探ることを目的とします。

重要ポイント

 

定性調査では、数値データではなく行動データに注目します。また、サンプル数よりも個人の体験を重視します。

定性調査をおこなう際は、可能な限り先入観のない、自発的に協力する顧客からデータを収集するようにします。誘導尋問にならないように、自由形式の質問を心がけます。

一般的に、定量調査と比べて、定性調査の構築には時間がかからないため、調査中に何度かデータを分析することができます。

デジタルテクノロジーが進化したことで、定性調査はより柔軟かつ効果的におこなえるようになりました。調査の対象とする顧客を絞り込むことで、回答者の質を容易に管理できます。


定性調査に関するさまざまな疑問に、Claiborne BrownとNili Pinchasinが回答します。Claiborneは、アドビの企業調査部門のグループマネージャーです。20年近い顧客調査および分析の経験を有し、ユーザーエクスペリエンステスト、インタビュー、アンケートなどを通じて、マーケティングやブランディングに貢献しています。


Niliは、アドビのシニアユーザーエクスペリエンスリサーチャーです。顧客からの支持獲得と、企業、製品、顧客間の効果的なコミュニケーションを促進する役割を担っています。

質問:定性調査とは何ですか?

回答:定性調査とは、顧客体験を向上させる⽅法をより詳細に把握するために、数値以外のデータを収集、分析することです。顧客が考えていることだけでなく、なぜそのように考えたり感じたりするのかを探ることを⽬的とします。

質問:定性調査と定量調査の違いは何ですか?

回答:定性調査では、観察やフィードバック、コメント、顧客の思考に焦点を当てます。定量調査では、感情や行動、期待することではなく、測定値に焦点を当てます。webサイトを訪れた顧客の数を把握することと、そもそもなぜそのサイトを訪れたのかを把握することは別のことです。そこで求められるのが、定性調査です。

定性調査では、数値データではなく行動データに注目します。定性調査の手法で数値が重要でないということではありませんが、サンプル数は個人の体験よりも重要ではありません。このようにイメージします。たとえば道路に開いた穴にはまった自動車が5台あったとします。その穴を修復する必要があることは、それだけで十分理解できます。1万台の自動車がその穴の上を通るのを確認する必要はありません。

質問:定性データはどのように収集するのですか?

回答:定性調査の方法は、4つの段階で構成されています。

1.評価。まず、課題を特定することから開始します。多くの場合、定量調査では、顧客がカートを放棄している場所、ページから離脱している場所、カスタマージャーニーでつまずきやすい場所を示すことができます。それらは、課題のある場所です。定性調査プロセスの最初の段階では、ターゲットオーディエンスを評価し、使用する定性調査方法やツールを決定します。特に、Adobe AnalyticsやAdobe Campaignなどのツールは、テストやデータ収集に大いに役立ちます。

2.テスト。次にテストの段階では、評価したあらゆることを実行に移します。定性調査のこの段階では、アンケート、顧客インタビュー、利用者のテストなど、さまざまなデータ収集方法を使用します。定性調査では観察が伴うため、エスノグラフィックな手法を用います。つまり、インタビューや観察を通じてデータを収集し、社会的行動の詳細な説明を作成します。回答者をある環境に置いて、その自然な行動や発言を確認することが目的です。

3.分析。テストが完了したら、結果をまとめて分析し、共有します。定性データ分析では、意思決定者が有意義な行動を実行できるようにすることが重要です。

4.意志決定。定性調査の最後の段階は、調査プロジェクトで得た結果をもとに、顧客体験を向上させ、ビジネスの成長に貢献する適切な意思決定をおこなうことです。

質問:定性データを収集する一般的な方法にはどのようなものがありますか?

回答:人がすること、人が言うこと、人がすると言っていること、この3つはまったく異なるものです。つまり、定性調査では、さまざまな調査方法を使い分け、あらゆる角度から物事を見ることが重要です。定性データを収集する方法はたくさんあります。最も一般的なものには次のようなものがあります。

        ● アンケートや調査票
顧客に対するテストおよび観察
顧客インタビュー

出来る限り先入観のない、自発的に協力する顧客から、データを収集することが重要です。顧客が商品を検索するのを観察する、自由形式の質問に答えてもらうなどして、ブランドや商品に対する顧客の考え方を探ります。顧客からの嘘偽りない自発的な回答は、最も真実味のある定性的なインサイトをもたらします。

質問:定性調査を実施するためのベストプラクティスには、どのようなものがありますか?

回答:ビジネス上の疑問は、必ず調査プランに反映させます。プロダクトマネージャーから「より優れたwebページにするにはどうしたらいいか」と質問された場合、同じ質問を顧客に尋ねるのは効果的ではありません。顧客はその問題に対して適切に答えられないでしょう。その代わり、まず顧客がどこからアクセスしてくるのかを把握することから始めます。それをもとに、何をすべきか、何を聞くべきか、誰にインタビューすべきかがより明確になります。

インタビューでは、誘導尋問ではなく、自由形式の質問を心がけます。顧客には、手順や感情、利用している機能、直面している課題などを説明してもらいます。これらの質問は、別々の課題ではなく、包括的な問題を特定するものです。

質問:定性調査に適した戦略には、どのようなものがありますか?

回答:定性調査の中でも特におすすめなのが、ユーザビリティテストです。定性調査の歴史は、消費者が必ずしも将来の行動を予測しているわけではないことを示しています。消費者の記憶は頼りにならず、過去に購入したものに対してもっともらしい理由付けをする傾向があります。すべてが事実ではないとしても、消費者は自分が伝えていることが事実だと思い込んでいるかもしれません。人間は衝動買いをするものです。自分では気づかない、あるいは気づいても認めないような無意識の理由で行動します。だからこそ、ユーザビリティテストのようなツールが有効です。

ユーザビリティテストとは、過去の行動の理由や、仮定の情報をもとに将来の行動を尋ねるのではなく、顧客が現在していることに調査の質問を集中させることです。何を探しているのか、今何が重要なのか、あるページやメッセージが今の自分に役立つのか、といったことを尋ねます。

ユーザビリティテストの一環として、ブランド名のないコンテンツを提示することも有効な戦略です。これにより、無意識のバイアスを取り除き、テスト対象の商品やコンテンツにだけ焦点を当てることができます。その結果、対処しようとしていた課題よりも、重要かつ複雑な課題に気づくかもしれません。つまり、顧客体験を向上させる大きな可能性が得られるということです。

質問:定性調査の課題とメリットは何ですか?

回答:定性調査方法の最大のメリットに、有意義なインサイトを得るために膨大なサンプル数を必要としないことがあります。わずか5人の回答者から成る少人数グループでも、必要な情報を簡単に得ることができます。つまり、定性調査は一般的に、定量調査よりもはるかに短時間で実施でき、調査中に何度か分析をおこなうことができます。

また、定性データは、他の部門から反論を受けた場合に、マーケターの決定を正当化する材料にもなります。ある選択をしたことによって、ターゲットオーディエンスがより優れた体験をしたことを、複数回のテストで示せれば、大きな力となります。顧客に反論するのは難しいことですから。

定性調査のデメリットは、定量化が難しいことです。感情や観察したことは把握しづらいものです。人はそれぞれ違います。定性調査は、適切な人を対象に慎重に進め、全体像を把握するように努める必要があります。ある人が「これは気に入らない」と言っただけで、関係者が大きな決断をしてしまうことが多々あるので、気をつける必要があります。

質問:定性調査はどのように進化してきたのですか?

回答:定性調査は、対面式のフォーカスグループとモデレーターから始まりました。しかし、時間とコストがかかり、必ずしも効果があるとは言えませんでした。また、質の高い参加者を集めることも困難でした。時には、調査員がひとりずつを訪ねて意見を求めることもありました。

現在では、デジタルテクノロジーの進化により、定性調査はより柔軟かつ効果的におこなえるようになりました。調査の対象とする顧客を絞り込むことで、回答者の質を容易に管理できます。ビデオ会議プラットフォームやユーザビリティテストプラットフォームを利用すれば、遠隔調査を実施することができます。また、1対1でインタビューをおこなえば、集団思考に陥るリスクを避けることができます。

質問:定性調査は今後、どのように進化していきますか?

回答:ソーシャルメディアの台頭により、調査への参加者の募集や定性データの収集がさらに容易になると考えられています。人は自分の意見を共有するのが好きなものですが、今ではそれがこれまで以上に容易にできるようになりました。ソーシャルメディアが、独自の定性調査の方法を生み出す可能性もあります。

もうひとつの注目すべきトレンドは、バイオメトリックテストです。皮膚反応、心拍数、眼球運動などを測定することで、顧客が意識していない豊富な行動データを得ることができます。技術が進歩すれば、回答者は自宅にいながら、バイオメトリックを用いた調査に参加できるようになります。バイオメトリックデータの収集が容易になれば、定性調査の可能性が大きく広がります。

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