メールマーケティングとは、メールを通じてコミュニケーションを図り、集客やコンバージョンの獲得へとつなげるマーケティング手段のひとつです。
昨今は、LINEやX(旧Twitter)、Instagramなどが広く浸透したこともあり、ユーザーの行動様式やチャネルにも変化がありました。そのため、メールマーケティングは、もう古いという声も一部では聞かれます。
しかし、メールマーケティングは決して古いマーケティング手段ではなく、現在も様々なチャネルと組み合わせて活用されている、有力な施策のひとつです。
ここでは、メールマーケティングに関する基礎知識やメリット/デメリット、主な種類について紹介します。さらに、メールマーケティングの実施方法や基本的な戦略、ツールを活用した成功事例なども詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
メールマーケティングとは?
メールマーケティングとは、あらかじめ用意した配信リストに対してメールを配信し、集客や、商品およびブランドのファン育成、サービスの購入などの目的を達成するための施策です。
メールは元々、1対1のコミュニケーションツールで、それが企業のメール配信では1(企業)対n(配信リスト)となりました。近年のメールマーケティングでは、このメール配信を個々の配信先のタイミングや趣向に合わせて最適化しようという動きが見られます。
メールマーケティングの歴史
メールマーケティングの歴史は、1990年代後半の「メール広告」が起源とされています。
当時、携帯電話の普及に伴い、メールがコミュニケーションツールとして一般的になったことで、メール広告が盛んに行われ始めました。その後は、企業とユーザーをつなぐマーケティング手法として「メールマガジン」が浸透していきます。
しかし2000年を過ぎた頃から、SNSやwebサイトなどが普及したことにより、メールマーケティングが「古い」とされることもありました。
現在では、メールマーケティングならではの効果が認められており、多くの企業が取り入れています。
メールマーケティングとメルマガの違い
メールマガジン(メルマガ)は、事前に配信許可を得た読者へ向けて、定期的に有益な情報を配信するマーケティング手法です。
一方のメールマーケティングは、メルマガを含めたマーケティング施策の総称です。よって、両者の位置付けは異なります。
企業にとってメールマーケティングが重要な理由
企業にとってメールマーケティングが重要な理由を、2つに分けて解説します。
メールは主流なコミュニケーションツール
総務省の2023年度の調査によると、全世代が平日に「メールを読む、書く」といった行動をする平均時間は44.7分と、比較的多くの割合を占めています。
出典:総務省|令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
よって、メールもいまだ主流のコミュニケーションツールであるといえるでしょう。
この結果よりメールマーケティングは、企業が多くのユーザーと接点を持てる重要な手法だとわかります。
また、製品やサービスに興味を持ったユーザーが、問い合わせや資料請求といったアクションを起こすきっかけにもなります。電話や飛び込み営業のような労力をかけず、見込み顧客を抽出できることもメールマーケティングの特徴です。
ユーザーへの定期的な情報提供
提供する製品やサービス、ユーザーの状況によって、購入/契約へ至るまでに様々な検討フェーズがあります。メールマーケティングなら、各検討フェーズに適した情報を、定期的にユーザーへ提供できます。
例えば法人の場合、製品の購入に至るまでに複数の関係者が関わることが多いでしょう。なので、個人のユーザーよりも、検討期間が長引きやすい傾向があります。場合によっては、年単位の時間をかけて購入を検討するというケースも少なくありません。
メールマーケティングを活用すれば、定期的にユーザーとコミュニケーションを図れるので、自社製品を訴求し続けられます。また、営業担当者による各検討段階へのフォロー漏れも、防げるでしょう。
メールマーケティングを行うメリット
次に、メールマーケティングに期待できるメリットについて見ていきましょう。
紙のダイレクトメールよりも低コスト
メールマーケティングで必要となるのは、配信システムや効果検証のためのツールにかかる費用です。数千円から利用できるものもあり、紙のダイレクトメールよりも圧倒的に低コストでスタートすることができます。
例えば、単価80円のハガキで2,000通のダイレクトメールを送る場合は、約16万円のコストがかかります。
メールマーケティングなら印刷代や郵送代などが不要な分、コストをかけずに済むので、中小企業や個人事業主の方でも導入しやすいでしょう。1回の配信でメッセージを送る人数を、数十人から数十万人まで自由に調整することも可能です。
ユーザーの属性に合わせたメールの内容や配信頻度の最適化
メールの内容や配信のタイミング、配信頻度などを、ユーザーの属性に応じて設定できるのもメールマーケティングのメリットです。紙のダイレクトメールよりも、低コストで柔軟に対応することが可能です。
また「商品ページを見たユーザーにクーポンを送る」といったキャンペーン展開も自在に行えるので、インターネットと相性のよいマーケティング手法でもあります。
なお、メールには企業やブランドのSNSやコーポーレートサイト、サービスサイトなどへのリンクも記載できることから、ほかのメディアとの相乗効果も期待できます。
効果検証が容易
メール配信後の効果を検証しやすいのも、メールマーケティングのメリットのひとつです。 効果検証ツールを導入すれば、メールの到達率や開封率、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、配信停止率などのデータをすぐに確認することができます。
これらのデータをもとにPDCA(計画、実行、評価、改善)サイクルを回すことで、施策の精度を効率的に高めることが可能になります。
メールマーケティングのデメリット
ここでは、メールマーケティングのデメリットを2つ解説します。
コンテンツ制作にかかる負担
メールコンテンツの制作では、目標設定からメールの作成、効果検証までのPDCAサイクルを短期間で回す必要があるので、担当者に一定の負担がかかります。
とはいえ近年では、メールコンテンツの制作に生成AIを活用する企業が増えつつあります。配信内容やタイトルなどの案出しに活用すれば、メールコンテンツの制作における負担を軽減できるでしょう。
コンテンツの質が低いと、購読を解除されたり、迷惑メールに分類されたりする可能性もあります。
コンテンツ制作にかかる負担は抑えつつも、見込み顧客の状況に合った良質なコンテンツを配信し、他社と差別化を図ることが重要です。
個人情報の漏洩リスク
メールマーケティングでは、メールアドレスや氏名などの個人情報を扱うので、サイバー攻撃や誤配信などによる、個人情報の漏洩リスクが高まりやすい点もデメリットです。
メール配信には、セキュリティ対策が組み込まれた「メール配信システム」を利用するとよいでしょう。
また、スプレッドシートやExcelの顧客情報をもとに、メールを送る場合も注意が必要です。BCCを使わないと、配信先へ全メールアドレスが公開される恐れがあります。
メールマーケティングの主な種類7つ
メールマーケティングには、メールマガジン以外にもターゲティングメールやステップメール、リターゲティングメールといった手法があります。
自社の目的に適した手法を選ぶためにも、それぞれの手法の特徴や配信対象、適したメール内容などの違いを確認しておきましょう。
メールマガジン
メールマーケティングの代表的な手法が、全顧客が対象となり、キャンペーンや新商品の告知などを行う「メールマガジン」です。会員登録したユーザーに対して、メールで情報を一斉配信します。
メールマガジンでは、新製品やキャンペーン情報など、有益性の高い内容を発信することが大切です。集客やコンバージョンに重きを置くよりも、ファンの増加を目的に取り組むとよいでしょう。
ターゲティングメール(セグメントメール)
ターゲティングメールは、誕生日や店舗限定クーポンなどを、条件に適したユーザーへ送るメールです。メールの内容に応じて配信対象が限定されますが、取得したユーザー情報をもとにユーザー属性を判断し、配信対象を決められます。
ユーザー属性に適したオファーをすることで、アクション率の向上が期待できます。配信対象を区分する作業では、メール配信システムやメールマーケティングツールが役立つでしょう。
ステップメール
ステップメールは「資料請求者」や「商品購入者」といった条件に該当するユーザーへ、配信するタイミングを設定したうえで、複数のメールを段階的に配信する手法です。
具体的には、資料請求者に追加の情報を発信したり、商品購入者にサンキューメールやアンケートを送ったりします。ユーザーの段階にふさわしいメールを適切なタイミングで送信することで、成約やリピートにつなげます。
以下で、商品購入者にステップメールを送るときの例文を見てみましょう。
【ステップメールの例文】
- 商品購入日から1日経過 この度は、○○(商品名)をご購入いただき、誠にありがとうございます。
- 商品購入日から3日経過 ○○(商品名)をご購入いただいた方に、おすすめ商品をご案内します。
- 商品購入日から7日経過 ○○(商品名)をご購入いただいた方限定で、特別クーポンを配布します。
ステップメールについて、詳しくは下記のページでご紹介しています。
【関連記事】
ステップメールとは?基礎知識や運用方法、ツール、成功事例を紹介
リターゲティングメール
リターゲティングメールでは、条件に該当するユーザーへ、条件に適した内容のメールを配信します。例えば「商品ページを見たユーザーにクーポンを送る」「カートから離脱したユーザーにリマインドする」といった手法も、リターゲティングメールに該当します。
リターゲティングメールをきっかけに、サイトや商品ページへの再来訪を促すことが期待できるでしょう。
シナリオメール
シナリオメールとは、メール開封やURLクリックの有無といったユーザーの行動をもとに、自動でメールを配信する手法です。
ユーザーの検討段階に合わせたメールを送れるので、1対1に近いコミュニケーションが取れます。
例えば、ユーザーが商品紹介のメールを開封した際には、限定クーポンを配布するメールを配信すると商品購入につながりやすくなるでしょう。
また、ユーザーの閲覧状況によってもメールの内容を変更できるので、前述のステップメールよりも柔軟に訴求できます。
メール広告
メール広告とは、メールを使って配信する広告のことです。「テキスト形式」と「HTML形式」の2つの種類に分かれます。
テキスト形式
- 視覚的な訴求が必要な商品やサービスには適さないケースがある
HTML形式
- メール受信者の環境によっては、うまく表示されない恐れがある
休眠発掘メール
休眠発掘メールは、過去に製品やサービスの利用歴があるユーザーのうち、長期にわたってアクションがないユーザーへコミュニケーションを取る手法です。
データベースからメール配信するユーザーを抽出すればよいので、比較的低いコストでアプローチできます。
休眠発掘メールがきっかけでアクションを起こしたユーザーには、次の段階としてステップメールやターゲティングメールの配信を検討するとよいでしょう。
メールマーケティングの実施方法
ここまでお伝えしたように、一口にメールマーケティングといってもアプローチ手法がいくつかあるので、実施する手法によってフローや必要なツールは異なります。
しかし、ユーザーに対してメールマーケティングでコミュニケーションをとるための、基本的な流れは共通しています。ここでは、基本的なメールマーケティングの手順を見ていきましょう。
1.目標設定
まずは、メールマーケティングを行う目的や解決したい課題をもとに、具体的な目標を設定しましょう。
その際、最終目標となるKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)と、KGIを達成するための指標となるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定すると、明確な目標を定めやすくなります。 例えば「メール経由での資料請求を月◯件に増やす」とKGIを決めたら、KPIではそれに応じてメール到達率や開封率、CTR、CVRなどを設定していきます。
2.メールアドレス獲得、配信リストの作成
続いて、メールの配信先となるユーザーのリストを作成します。
配信先を増やすには、名刺交換やアンケート、資料のダウンロード、メールマガジンへの登録促進などが有効です。その際、取得するユーザー情報が多いほどユーザー属性を振り分けやすくなり、より精度の高いマーケティングに役立つでしょう。
なお、配信リストを作成する際は「特定電子メール法」に違反しないよう注意が必要です。特定電子メール法では、一方的に広告宣伝する「迷惑メール」を規制しています。
原則、広告宣伝メールは、事前承諾を得ている場合のみ配信が可能です。
また、送信者の名称や住所などの表示義務についても規定されています。これらの義務を守らないことでも、処罰の対象となります。
3.メール作成
どのようなユーザーに配信するのかを考え、メールを作成します。本格的にメールマーケティングを実施するのであれば、ペルソナとカスタマージャーニーを設定したうえで、この作業を行います。
ユーザーが必要としている情報やコンテンツをメールで届け、ユーザーを育成していく流れが、理想的なメールマーケティングといえるでしょう。
【関連記事】
ペルソナデザインとは?作成方法やマーケティングでの活用方法などを紹介
4.メール配信
ここまで準備ができた時点で、実際にメールを配信します。
大量のメールを配信し、管理するメールマーケティングでは、メール配信ツールやメール配信機能を搭載したマーケティングオートメーション(MA)ツールの活用がおすすめです。自社のマーケティングの目的や課題に応じて、最適なツールを選びましょう。
5.効果測定および検証、改善
メール配信後は、メール配信ツールやMAツールの分析機能を使って、効果測定を行いましょう。あらかじめ設定した目標をもとに、メール到達率や開封率、CTR、CVRなどの達成率を確認します。
また、ユーザーの受信拒否による配信数の減少などの、データ分析も行いましょう。分析結果から改善点を洗い出していきます。
例えば、開封率が目標の数値よりも低ければ「もっと興味を持ってもらえる件名に変更しよう」「開封してもらいやすい曜日や時間帯に配信しよう」といった改善案が有効です。
改善案がまとまったら再度目標設定へ戻り、自社に最適なメールマーケティングのストーリーや戦略を構築していきましょう。
メールマーケティングの基本的な戦略
メールマーケティングで失敗しないためには、基本的な戦略の理解が不可欠です。
続いては、メールマーケティングを実施する際に心掛けたい、6つのポイントを見ていきましょう。
自社に適したKPIを設定する
メールマーケティングの実施方法の「1.目標設定」でも触れましたが、自社に適したKPIを設定することが重要です。以下では、主なKPIについて紹介します。
開封率 配信したメールのうち、開封された割合。目安は15~30%程度。
- 到達率
メールが配信先のサーバーに届いた割合。目安は90%以上。
- 不達率(バウンス率)
メールが配信先に届かなかった割合。目安は10%以下。
- クリック率(CTR)
配信したメールのうち、本文内のURLをユーザーがクリックした割合。目安は1.5%以上。
- コンバージョン率(CVR)
URL遷移先のwebサイトなどで、ユーザーが商品購入や資料請求などのアクションを起こした割合。目安は目的によって異なる。
- 反応率
開封されたメールのうち、本文内のURLをユーザーがクリックした割合。
- 解約率/購読解除率
ユーザーがメールマガジンなどの配信を停止した割合。目安は0.25%以下。
単発ではなく、中長期的にシナリオを考える
メールマーケティングは、1回配信したら完了するものではなく、中長期的に行う施策です。継続的なメール配信は、ユーザーの購買意欲を高めるのに必要不可欠です。
メールマーケティングで成功している企業のほとんどすべてが、定期的なメールマガジンやステップメールを活用しています。ユーザー側も、メールを複数回受け取り続けることで、徐々に購買意欲が高まっていくでしょう。
目的に合ったユーザーに絞ってメールを配信する
一度のメール配信で、なるべくたくさんのユーザーへ情報を届けたほうが、効率的と思える場合もあるでしょう。しかし、どれだけ多くのユーザーへ配信しても、ユーザーは興味のない情報にアクションを起こすことはありません。
目的やメールの内容に合わせて配信先を絞らなければ、そのメールは無駄となってしまう可能性が高いのです。リストの数だけを追わず、あくまでメールの内容や目的に合わせて配信対象を限定することが大切です。
ユーザー属性に合ったメールを配信する
メールマーケティングは、ユーザーから一度でも「興味がない」「関係ない」と思われると、配信拒否されてしまう可能性が高い手法です。
継続的に受信してもらうには、件名やコンテンツなどを工夫したうえで配信先リストを細分化し、ユーザーが「欲しかった情報だ」「自分向けのコンテンツだ」と思ってくれるようなメールを送ることが重要となります。
目的に合ったタイミングでメールを配信する
開封率を高めるためには、メールを配信するタイミングも重要です。配信するユーザーの属性をもとに、何曜日の何時頃が最もメールを開封し、読んでもらいやすいタイミングなのか、仮説検証を繰り返して精度を高める必要があります。
A/Bテストを実施して改善を図る
メールマーケティングの効果検証では、件名のほか、本文のURLや画像の位置、差出人名、配信のタイミングなどについて「こうしたらもっとよいかもしれない」という複数の仮説が出てきます。
その仮説の検証に役立つ方法が、2つの異なるパターンを実際に試して、どちらのほうが高い効果を示すのかを検証する「A/Bテスト」です。メール配信の効果分析結果から複数の仮説が出た際には、A/Bテストを活用して改善につなげていきましょう。
メールマーケティングの効果を高めるおすすめのツール
前述したように、メールマーケティングの効果を高めるためには、メール配信ツールや、メール配信機能を搭載したMAツールの導入がおすすめです。
また、MAツール提供企業のサービスも併せて活用することで、より効率的に施策を進めることが期待できます。
ここでは、それぞれのツールの特徴をチェックしましょう。
メール配信ツール
メール配信ツールを使えば、設定した日時に、自動でメールを一斉配信できます。
メール作成機能やターゲット抽出機能など、メールコンテンツの作成に役立つ機能も搭載されているのが一般的です。
そのほか、配信後の効果測定にも対応していると、より効率的なメールマーケティングにつながるでしょう。
MAツール
MAツールは、営業マーケティング施策の自動化や、収益プロセス全体の効果測定を実現するためのマーケティングプラットフォームです。MAツールには、マーケティング精度やマーケターの作業効率の向上に役立つ、以下のような機能が搭載されています。
上記の機能からもわかるように、MAツールを活用すれば、マーケティング全体の作業効率化に役立てることが可能です。既にメール配信ツールをはじめ、そのほかのツールを社内で活用しているという場合も、MAツールの導入を検討することをおすすめします。
というのも、マーケティングツールが個別に社内に点在していると、それぞれの施策に無駄な作業が発生したり、ツールごとにユーザーのデータが分断されてしまったりといった、不都合が生じるリスクが高くなるからです。
マーケティング全体に役立つ機能を備えたMAツールを導入すれば、メールマーケティングを含めたあらゆる施策の作業効率化につながるでしょう。
アドビのMAツール「Adobe Marketo Engage」でメールマーケティングを効率化
メールマーケティングに効率的に取り組みたいという方は、アドビのMAツール「Adobe Marketo Engage」の導入をぜひご検討ください。
Adobe Marketo Engageを導入すれば、メールキャンペーンをスピーディーかつ簡単に作成できます。そのうえ、ユーザーの行動に応じてメールを配信したり、パーソナライズメールで成果向上を後押ししたりと、メールマーケティングの効率化に役立つ機能が充実しています。
また、必要なときにメールマーケティングのパフォーマンス指標を確認することも可能です。
さらに、アドビでは「Adobe Marketo Engage」を導入していただいたお客様に対して、様々なニーズに対応できるよう、次のような支援サービスをご提供しています。
特に、初めてMAツールを導入するという場合は、初期導入支援サービスなどを活用することで、スムーズな立ち上げを実現できるでしょう。
メールマーケティング x MAツールの成功事例
最後に、メール配信業務効率化のためにアドビのMAツール「Adobe Marketo Engage」を導入した、認定NPO法人かものはしプロジェクトの成功事例をご紹介します。
NPO法人の運営資金を集めるために、サポーター会員を増やしたい
かものはしプロジェクトは「子どもが売られない世界」を目指して、カンボジアやインドで活動を行う認定NPO法人です。
運営資金のおよそ半数を個人のサポーター会員による寄付が占めており、イベント来場者に対して直接コミュニケーションをとることで、会員を集めていました。
しかし、この手法だけでは、住所や時間的な都合でイベントに参加できない潜在層を取りこぼしてしまうという課題を抱えていました。
手作業のメール配信でミスが多発
Adobe Marketo Engageを導入する前は、イベントのリマインドメールや、寄付のオファーを行うフォローメールの配信は、すべて手作業で行っていました。
インターンの大学生が授業の合間に行っていたこともあり「メールの内容にまで気が回らない」「日付を間違う」といったミスも頻発していました。これらの作業を自動化できるのではないかと、Adobe Marketo Engageに興味を抱いたそうです。
MA導入で業務が効率化し、開封率やCTRが改善
Adobe Marketo Engage導入後は、メール配信にかかる作業時間が3分の1に短縮。Adobe Marketo Engageなら、メールの複製も可能で、マスターを書き換えておけば日付を間違えることもありません。
また、作業時間を短縮できたことで、コンテンツの拡充にも着手することができました。ユーザー属性に合わせたメールを届けられるようになり、開封率が最大89%、平均70〜80%にまで改善し、CTRも2倍に。
メールの開封率が4倍になったので、トータルではCTRが8倍になりました。
今後はAdobe Marketo Engageを活用した採用活動や、会員の生涯寄付単価の向上を目指した施策の強化も視野に入れているとのことです。
【導入事例】
認定NPO法人かものはしプロジェクト:Marketo Engageでドナーとの関係を深めながら、生涯寄付単価を引き上げていきたい
メールマーケティングは再び注目を集める施策
最近はMAツールの登場によって、より精度の高いマーケティングが可能となり、メールを起点としたマーケティングが再度注目を集めています。
メールマーケティングの具体な手法には、メールマガジンやターゲティングメール、メール広告などがあるので、自社のニーズに適したものを選ぶとよいでしょう。
また、メールマーケティングの効果を高めたいという方には、アドビのMAツール「Adobe Marketo Engage」がおすすめです。
ユーザーの行動に合わせてメール配信などを行えることはもちろん、AIを活用したコンテンツの作成や配信など、マーケティング全般に役立つ機能が数多く備わっています。
自社のメールマーケティングの効率化および最適化に役立つ「Adobe Marketo Engage」の導入を、ぜひご検討ください。