パーセプションに着目したカスタマージャーニー
では、どのようなコンテンツを用意すればいいのでしょうか? その答えとして、小川氏は電通のフレームワーク"TPCM"を紹介。ターゲットが現在抱いている当商品へのパーセプション(※)を、施策(コンテンツと手法)によって、望ましいパーセプションに変更させることがコミュニケーション課題であると規定し、この繰り返しによってターゲットを購買まで導こうというわけです。
※パーセプションとは、消費者が商品や企業等に対して抱く印象や態度のこと
しかし、このままではMA(マーケティングオートメーション)に施策を実装することができません。対象者が今どのパーセプションを抱いている段階なのか自動的に判別出来ないからです。そこで、パーセプションが次に移動した際の判断基準となる遷移指標を定めていきます。
遷移指標は、ログデータ、購買データ、特定行動(見積請求、無料体験申込、店頭相談予約等)データ、位置情報データ、ソーシャルメディアエンゲージデータ等の行動データで定義しましょう。
その際、小川が注意を促すのが、パーセプションチェンジと遷移指標を策定する上で存在する2つの難所です。
- KPIともなる契約/購入の一歩手前の指標の発見→「本気で買う気になっている証」とも言える行動
- パーセプションとログの関係捕捉→「◯◯ページを3回閲覧した者は△△なパーセプションを抱くとみなされる」といった関係の発見
最初の「一歩手前の指標」は「マーケティングと営業のバトンタッチの場面になるため、非常に重要です。ホットリードの判別とも言えます。スコアリングより本気で買う気になった時に起こす行動で規定した方が営業部門と握り易いでしょう。見積請求、無料体験会申込、無料サンプル申込、説明会申込、店頭相談予約等何かあるはずです」 二つ目のパーセプションとログの関係捕捉ですが、最初は直接調査してみるかウェブ解析の経験則から仮説として設定するしかないでしょう。PDCA時には検証が必要ですが、それには調査等のアスキングデータとウェブ解析のログデータが対象者毎に統合されたデータが必要です。パーセプションはアスキングデータで、ログはログデータで検証するしかなく、両者がシングルソースで繋がっている仕組みがあれば検証出来ます。ロックオン社のアドエビスなら可能です」(小川)
以下は、こうして完成した健康食品Fのパーセプションと遷移指標の例です。
消費者「心理」変化と消費者「行動」変化をしっかり分けて、かつ、それぞれを紐付けることで、カスタマージャーニーの骨組みが完成しました。