スコアリングがなぜ必要なのか
RainToday.comのレポートによると、webサイトの資料ダウンロードやイベント参加など新規で入って来るリードのうち、購入目前の状態に達しているリードは25%未満です。
残り75%のリードには、購入意欲を高めてもらうためにリードナーチャリング、つまり継続的な情報提供をを行う必要があります。しかしながら、一定期間リード獲得施策を行っているとリードが徐々にハウスリストに蓄積されていき、営業やインサイドセールスの数に対して既存リード数が多くなってきます。その結果、全てのリードをフォローしきれなくなるという事態が発生します。
そこで有効になるのがリードスコアリングです。
ここでは、リードスコアリングが必要な理由を3つに分けてご紹介します。
営業生産性の向上
例として、営業スタッフ1名に対して休眠リード含め1,000件のリードが割り当てられている場合をあげます。1日20件ずつ連絡していったとしても全員に連絡し終えるのには50営業日かかってしまいます。仮にリスト内に1ヶ月以内の導入を検討していた方がいたとすると、その方へのコミュニケーションが遅れる可能性があり、機会損失につながりかねません。
そこで、メールのリンククリック、webサイトのページ閲覧、セミナー登録参加など、何かしらの購買に繋がる行動を捉えてその履歴をスコア化し、スコアの高い順にアプローチすると、検討の見込みが高い方から優先的にアプローチできます。その結果、営業効率を高める事ができます。
また、メールやwebサイトのどこをクリック、閲覧したかをスコアで数値化することで、見込客の関心領域に応じたアプローチをすることが可能になります。
収益サイクルの強化
上記のように、検討度合いの高いリードを絞り込んで営業に共有することは重要ですが、一方で、まだ検討度合いが高くないリードを放置してしまうことも機会損失につながってしまいます。リードスコアリングによって、見込客の検討度合いを数値化し、そのスコアにもとづいた情報提供をマーケティング施策を通して続けることで、見込客の検討を促進し収益サイクルの循環を強化します。
これはB2Bビジネスだけでなく、人的なアプローチを行わない通販サイトや、オンライン上で店舗への送客を促す施策を行う場合も、顧客の検討、購買ステージに応じて広告やコンテンツ、キャンペーンの出し分けを行う際に有効です。
営業とマーケティングの連携
営業とマーケティングの間で、リードスコアリングにもとづいた見込みの高い有望リードを定義することで、営業フォローの基準とプロセスを明確にできます。その結果、不注意によるリードの放置やアプローチ漏れを防ぐことができます。
また、リードスコアリングを継続すると、マーケティング部門がリードの動きに関する情報を蓄積できるようになり、それを営業部門にも共有することができます。一方で、営業部門からもスコアリングに関してのフィードバックを通じ、購買行動につながる行動とそうでないものに関しての情報が蓄積されるようになり、より高い精度でリードを理解できるようになります。