Qualcommのデジタル変革:アドビの革新的なテクノロジーで市場を制覇
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250%
webサイト滞在時間の増加
800%
webページビューの増加
40%
リード品質の向上
25%
コンバージョン率の向上
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「当社は、ターゲット顧客を拡大してきました。アドビとのパートナーシップにより、イノベーションを推進し、顧客一人ひとりの共感を呼ぶ、パーソナライズされた体験を提供できるようになりました」
Jeremy Krall氏
Qualcomm、マーテク兼デジタルエコシステム担当シニアディレクター
1985年の創業以来、Qualcommはテクノロジー業界のリーダー企業として、時代を牽引するイノベーションを生み出し続け、インテリジェントコンピューティングの分野において、先進的な取り組みを進めています。同社は、接続性、高性能、低消費電力コンピューティング、オンデバイスAIなど、スマートフォン向けに開発したコアテクノロジーを進化させ、業界全体でデジタル変革を推進し、新たな消費者体験を実現しています。
Don McGuire氏は、2021年にCMOに就任し、マーケティング部門を進化させるだけでなく、QualcommおよびSnapdragonのブランドを発展させるために包括的な視点で取り組みました。40年近くにわたって同社の原動力となっているイノベーションのマインドセットを活用し、デジタル変革によってマーケティング戦略を強化する方法を模索しました。
同社は2年前、マーケティング担当バイスプレジデントとしてCarmen True氏を迎えました。同氏は、同社のマーケティングおよびテクノロジー戦略において、これまで見落とされていた改善点を特定しました。セールスリードの開拓、主要な顧客層のエンゲージメント、時代遅れで労働集約的なコンテンツ制作方法など、デジタルマーケティングツールを導入することで、大きな成果を期待できる領域に焦点を当てました。
同氏は、マーテク兼デジタルエコシステム担当シニアディレクターであるJeremy Krall氏の協力を得て、同社のデジタルエコシステムを近代化するだけでなく、変革するための取り組みを進めました。
デジタルエンゲージメントを再定義
True氏とKrall氏はまず、徹底的なマーケティング分析をおこない、近代化すべき領域を特定しました。また、30年以上にわたり同じ方法で業務をおこなってきたチームに対して、イノベーションや新しいプロセスを提案するには戦略的にアプローチする必要があることを認識していました。
そこで、Qualcommの主要な顧客層のひとつである、開発者とのエンゲージメントに注目しました。
モバイル体験を設計する開発者は、同社にとって重要な顧客層のひとつです。開発者は、高度なSnapdragon開発キットから、最先端のアプリケーションプロセッサ、開発ボードに至るまで、同社の包括的なソフトウェアやハードウェアツールを利用しています。開発者コミュニティのエンゲージメントを促進するには、競合他社よりも技術的に優れているだけでなく、アクセスしやすく、先進的かつ利便性の高いツールを提供する必要があります。同社は世界をリードするイノベーターとして、技術的優位性を確保していましたが、時代遅れで複雑なシステムにより、その優位性は損なわれていました。
「デジタル体験をカスタマイズし、より豊かでパーソナライズされたジャーニーを顧客に提供できるようにする必要がありました当社の課題は、webサイトの情報を整理し、わかりやすい形式で顧客に提供することでした」と、True氏は述べています。
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「Adobe Experience Managerのおかげで、コンテンツの公開プロセスを民主化できました。コンテンツの所有者は、webチームのサポートを受けることなく、コンテンツを更新して公開できるようになりました」
Carmen True氏
Qualcomm、マーケティング担当バイスプレジデント
アドビ製品を連携し、業務効率を向上
Qualcommは、デジタルエコシステムの課題に対処するために、Adobe Experience Manager Sitesを導入しました。True氏とKrall氏は、アドビ製品の導入にあたり、同社のCIOであるCisco Sanchez氏と緊密に連携しました。同社は、Adobe TargetやAdobe Experience PlatformなどのAdobe Experience Cloud製品が、さまざまな課題の解決に役立つと考えました。
Adobe Experience Managerの使いやすいインターフェイスにより、時代遅れなプロセスから脱却し、オーディエンスを容易に特定して、パーソナライズされた体験を提供できるようになりました。McGuire氏およびSanchez氏をリーダーとして迎え、チームメンバーの賛同を獲得し、30年にわたる業務慣行を変革することができました。
Adobe Experience Manager Sitesを導入したことで、同社のデジタル環境は一変しました。チームは、新たな方法で、コンテンツを効率的に配信できるようになりました。「新しいCMSでは、バックエンドからフロントエンドにデータを直接プッシュできます。追加されたコンテンツをハイライト表示したり、特定のデータセットをこれまでにない方法で比較したりできるようになりました」と、Krall氏は述べています。
Adobe Experience Manager Sitesに移行後、webサイトでの滞在時間が250%増加し、ページビューも約800%増加しました。「Adobe Experience Manager Sitesは、単なるコンテンツ配信システムではありません。開発者体験とデジタル環境のあらゆる領域をシームレスに統合するという、当社の戦略の基盤です。当社は、ターゲット顧客を拡大してきました。アドビとのパートナーシップにより、イノベーションを推進し、顧客一人ひとりの共感を呼ぶ、パーソナライズされた体験を提供できるようになりました」と、Krall氏は述べています。Adobe TargetとAdobe Real-Time CDP(Adobe Experience Platform上に構築)の統合により、それが実現できました。
同様に、ページの読み込み時間も大幅に短縮されました。以前は15~22秒かかっていたページの読み込みが、約3~5秒に短縮され、86%の改善を達成しました。ページの読み込み時間はアクセシビリティにとって重要であるだけでなく、ページビュー、顧客ロイヤルティ、主要なビジネス指標にも大きな影響を与えます。「以前のページ読み込み速度と比較してわずかな時間で、はるかに豊かな体験を提供できるようになりました。これはアクセシビリティに大きな影響を及ぼします」とTrue氏は述べています。
コラボレーションを次のレベルへ
Adobe Experience Manager Sitesの導入は、カスタマージャーニーだけでなく、チームにも大きな変化をもたらしました。True氏のリーダーシップのもと、コンテンツ管理戦略を一元化し、チーム全体のコラボレーションを促進することで、かつてないほど優れた文化を醸成できました。
「Adobe Experience Managerのおかげで、コンテンツの公開プロセスを民主化できました。コンテンツの所有者は、webチームのサポートを受けることなく、コンテンツを更新して公開できるようになりました」と、True氏は述べています。
同社のwebチームは、コンテンツを驚異的なスピードと精度で複数の言語に翻訳できるようになりました。これにより、アクセシビリティとグローバルでのリーチが大幅に向上し、多様な顧客層とのより効果的なコミュニケーションが可能になりました。
ビジネスの成長を促進
True氏とKrall氏は、マーケティング分析を通じて、顧客とのデジタルエンゲージメントを改善するだけでなく、マーケティングファネルとセールスファネルを重視する必要があることに気がつきました。
マーケティング部門は、Adobe Marketo Engageを以前から導入していたものの、セールスリードが途中で離脱したり、見落とされたりしていたため、その機能を最大限に活用できていませんでした。その原因は主にふたつありました。ひとつ目は、マーケティング部門とセールス部門の連携の欠如です。ふたつ目は、顧客データとエンゲージメントに対する時代遅れなアプローチです。
True氏とKrall氏は、アドビ製品を活用して、再び時代遅れのシステムを変革しました。Adobe Marketo Engageの使用を大幅に拡大し、マーケティング部門とセールス部門の連携を強化しました。「以前は、マーケティング部門がリードを営業部門に送っても、営業部門はそのリードの成熟度を必ずしも信頼していませんでした。しかし、今ではAdobe Marketo Engageを利用して、あらゆる顧客接点における詳細な履歴を提供しています。このテクノロジーの統合と予測スコアリングの改善は、両部門の信頼を再構築するのに大いに役立ちました」とKrall氏は述べています。
同社は、営業部門との連携を強化し、サイトでのアクション、フォーム入力、イベント参加を分析することで、高度なスコアリングシステムを構築しました。このシステムにより、リードの質とスコアリングが40%、コンバージョン率が25%向上しました。標準MQLスコアを算出し、商談確度の高いリードのみに焦点を当てることで、マーケティング施策の効率性と効果を向上できました。MQLからSQLへのコンバージョンに関する組織的な基準を確立することで、全員が同じ言葉で話すことができるようになり、営業部門とマーケティング部門の責任者が最も効果的な戦術をより的確に把握できるようになりました。
「以前は、マーケティング部門がリードを営業部門に送っても、営業部門はそのリードの成熟度を必ずしも信頼していませんでした。しかし、今ではAdobe Marketo Engageを利用して、あらゆる顧客接点における詳細な履歴を提供しています。このテクノロジーの統合と予測スコアリングの改善は、両部門の信頼を再構築するのに大いに役立ちました」とKrall氏は述べています。
Jeremy Krall氏
Qualcomm、マーテク兼デジタルエコシステム担当シニアディレクター
未来を見据えた戦略におけるAIの役割
McGuire氏、True氏、Krall氏は、新しいデジタルマーケティングツールを導入し、コンテンツ制作戦略にAIを組み込むための取り組みを進めています。
その中核となるのは、Adobe Creative Cloudスイートの一部であり、AIを活用したデザインとコンテンツ生成で知られるAdobe Fireflyの導入です。デジタルパーソナライゼーションの大規模な刷新により、同社はこれまで以上に大量のコンテンツを制作する必要があります。Adobe Fireflyは、同社の新たなデジタル戦略において重要な役割を果たします。コンテンツ制作を自動化し、効率性と創造性を大幅に向上できます。
「当社はAdobe Fireflyの活用に全力を注いでいます。それは単に使用するだけでなく、特にブランドの安全性が求められる場面で、次に何が起こるかを先見的に捉え、積極的に活用したいと考えています」とKrall氏は述べています。
同社の革新的な取り組みは、Adobe Fireflyの導入だけにとどまりません。もうひとつの大胆な取り組みとして、Adobe GenStudioを利用して、コンテンツサプライチェーンを革新することがあります。コンテンツサプライチェーンは、デジタルコンテンツの制作から配信、活用に至るまでのライフサイクル全体をカバーしており、効果的なデジタルコンテンツ管理の要となっています。生成AIを搭載したAdobe GenStudioは、コンテンツ生成に対する革新的なアプローチを提供し、マーケティング部門がこれまでにない速度で高品質なコンテンツを大量に制作することを可能にします。
AIと自動化による戦略の変革は、ビジネスのさまざまな領域に波及しています。McGuire氏、True氏、Krall氏の指揮のもと、マーケティング、IT、セールスの緊密な連携を促進し、運用プロセスを強化するだけでなく、顧客や開発者との信頼関係を構築しています。同社は、アドビ製品の高度な機能を活用することで、競争の激しい業界においてリーダーの地位を維持しています。Qualcommとアドビのパートナーシップは、デジタル変革の新たな基準を確立し、先進テクノロジーの無限の可能性を示しています。
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