カート放棄から満足のいく買い物への変化
Telefónicaはアドビ製品を活用して、オンラインとオフラインのチャネルをまたいだ、メッセージのパーソナライゼーションを強化しています。
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21%
ショッピングカートを放棄してから30日以内に購入を完了した顧客の割合
目標
顧客対応をパーソナライズし、ビジネスの成長を促進したい
顧客対応にデータ主導のアプローチを導入したい
オンラインとオフラインの顧客接点をまたいで顧客とやりとりするためのオムニチャネル戦略を導入したい
成果
顧客の21%が、ショッピングカートを放棄してから30日以内に購入を完了するために再訪問
顧客データを管理し、チャネルをまたいで配信するための、一元化されたプラットフォーム を構築
Webサイト、アプリ、小売店舗、コールセンターなどの 9つの顧客接点 で顧客体験を統合
顧客体験による成長
4,500万を超える携帯電話回線と230万を超えるブロードバンド回線を有するTelefónica Germanyは、ドイツの大手総合通信プロバイダーの1つです。同社は、顧客体験をビジネスの中心に据えることで、力強い成長を遂げています。
さらに、個人および企業顧客向けの包括的なモバイルおよび固定回線サービスに加え、革新的なデジタルソリューションを提供することで顧客のデジタルライフの形成を支援する体制を整えています。
顧客データの価値を見出す
Telefónicaの顧客は、製品やサービスについてTelefónicaとコミュニケーションするために、様々な方法を利用できます。同社は、あらゆる顧客接点をまたいで顧客体験を向上させるためにデータを活用したいと考えていましたが、そのためにはまず、あらゆるチャネルに同一のデータを提供できる一元管理されたプラットフォームが必要でした。
Adobe Real-Time CDPとAdobe Journey Optimizerは、同社の顧客データの収集および管理と、その各顧客接点への配信を担っており、同社の顧客体験エコシステムの中心的な役割を果たしています。これにより、顧客は、あらゆる顧客接点でパーソナライズされたメッセージを受け取ることができ、カスタマージャーニーの各段階をシームレスに移行できるようになります。
データ構造が整ったことで、同社は、インサイトに基づく取り組みを開始することができました。同社は、顧客データをより戦略的に活用し、データ主導の体験とパーソナライゼーションを大規模に提供するための3カ年計画を策定しました。同社は、その目標を達成するために、コンテンツ管理にAdobe Experience Manager Sites as a Cloud Serviceを、A/BテストにAdobe Targetを導入し、アドビのプラットフォームと統合することを決定しました。テストから得られたインサイトは、webサイトの最適化に役立ち、顧客により直感的な検索とユーザー体験を提供することができます。
「シームレスに統合されたアドビのプラットフォームによって、顧客データをパーソナライズされたコンテンツや体験に変換できるようになり、ようやく真のオムニチャネルマーケティングの実現に注力できるようになりました」と、Telefónica Germanyのカスタマーマーケティング担当ディレクターのVerena Grundke博士は述べています。
同社は、アドビのアプリケーションと連携することで、あらゆるチャネルに同一の顧客情報を配信し、一貫したパーソナライズされたメッセージングを実現できる拡張性の高いデータプラットフォームを構築しました。顧客体験は、チャネルをまたいで一貫性が保たれ、あらゆる顧客接点やチャネルでシームレスにつながった体験を実現できます。
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「シームレスに統合されたアドビのプラットフォームによって、顧客データをパーソナライズされたコンテンツや体験に変換できるようになり、ようやく真のオムニチャネルマーケティングの実現に注力できるようになりました」
Verena Grundke博士
Telefónica Germany、カスタマーマーケティング担当ディレクター
カート放棄から購入へ
Telefónicaは、まずショッピングカート放棄の問題に対処するためにプラットフォームを活用しました。ショッピングのプロセスは単純なものではありません。顧客は、買い物かごに入れた商品をすぐに購入するとは限りません。新しい携帯電話の契約を検討しているときに、新しい携帯ケースが必要だと思い出せば、携帯電話の契約をブラウザーのタブに放置したまま、携帯ケースのショッピングを開始するかもしれません。そこで同社は、あらゆる顧客がチェックアウトまでたどり着けるよう、9つのデジタルおよびアナログの顧客接点によるオムニチャネル戦略を導入しました。
顧客は、webバナーやメールを通じて、放棄されたショッピングカートについて知らせるメッセージを受け取ります。顧客はメールをクリックしてショッピングを再開し、webサイトで契約を完了することができます。同社は、このサービス開始から最初の1年間で10万通以上のパーソナライズされたメールを送信しました。また、最近ではプッシュチャネルとしてSMSも統合し、最近では、完全に再構築してリニューアルしたアプリを通じて契約を締結するオプションを顧客に提供しています。さらに、デジタルアシスタントのAURAが、顧客の購入時にアドバイスを提供することができます。
この戦略はデジタルチャネルだけに留まりません。一元化管理された顧客データは、真のオムニチャネルショッピング体験を実現するために、オフラインのカスタマーサービスチャネルにも活用されています。顧客がカスタマーサービスに電話をすると、電話を受けたコールセンターのオペレーターは、コールセンターのプラットフォームを通じて、ショッピングカートの中身に関する情報をリアルタイムで受け取ります。オペレーターは、webサイトで開始されたショッピングの次のステップについて顧客にアドバイスすることができます。
実小売店舗を訪れる顧客に対しても同様のことが可能です。小売店舗の従業員は、来店者がオンラインショッピングカートに入れたままの商品を確認することができます。その情報を基に、カート内の商品を来店者に実際に見てもらうことができます。例えば、新しいiPhoneを実際に見てみるよう勧めたり、サービスに関する質問に答えたりすることができます。顧客が購入せずに小売店舗を離れた場合、従業員はその購入意思に関する情報を記録し、Adobe Experience Platformにフィードバックすることができます。
「オンラインとオフラインのショッピング体験の融合、そして顧客一人一人と対話できる機能が、アドビのソリューションを非常に有益なものにしています」とGrundke博士は述べています。オムニチャネル戦略の成功は、その成果が物語っています。ショッピングカートを放棄した顧客の21%が、最初の30日以内に再訪問して注文を完了してます。
将来を見据えた、データに基づく戦略の策定
ショッピングカート放棄のユースケースの成功は、データ主導かつ顧客中心のコミュニケーションおよびプロセスを確立する方法について、チームに具体的なアイデアを提供しました。同社は、他のユースケースについても模索しています。例えば、顧客が興味を持っている製品に関するwebサイト情報を活用し、あらゆるチャネルにおいて、よりパーソナルで関連性の高い方法で顧客とコミュニケーションを図り、解約率を低減するユースケースなどです。
「ショッピングカート放棄プロジェクトでは、データのサイロ化を解消し、個々のチャネルの特徴を把握して共通のビジョンを定義する必要がありました」とGrundke博士は述べています。
同社は現在、デジタル変革の最中ですが、アドビ製品をデータに基づく戦略の中心に据えることで、あらゆるチャネルにまたがりシームレスなカスタマージャーニーを拡大する準備が整いました。ショッピングカート放棄のユースケースの本番稼働が成功した後も、実装パートナーであるdiva-eは、ユースケースの開発においてこれからもTelefónicaを継続的にサポートします。この取り組みには、様々なB2Cユニット、テクノロジー、BI、DPOなどから集まった50名のメンバーで構成される部門横断的なチームが関与しており、数多くの変更に対応しています。チーム目標は、重要な学習内容を全社的な変革プログラムと効果的に共有することであり、この変革プログラムでは、テクノロジースタックの再定義を同時並行で行っています。
「アドビとともに、あらゆる顧客接点でパーソナライズされた、シームレスで驚きに満ちた体験を提供することに全力を尽くしています。それが私たちの使命であり、長期的なビジョンです」とGrundke博士は述べています。
「アドビとともに、あらゆる顧客接点でパーソナライズされた、シームレスで驚きに満ちた体験を提供することに全力を尽くしています。それが私たちの使命であり、長期的なビジョンです」
Verena Grundke博士
Telefónica Germany、カスタマーマーケティング担当ディレクター