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The Home Depot、実店舗とオンラインのオンラインのエクスペリエンスをひとつに

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10倍

パーソナライズされた体験を提供する速度が高速化

62%

パーソナライズされたキャンペーンが増加

55%

オンラインで購入し店舗で受け取る顧客が増加

導入製品:

Adobe Analytics

Adobe Audience Manager

Adobe Customer Journey Analytics

Adobe Real-Time CDP

Adobe Sensei

Adobe Target

Adobe Workfront

Adobe Creative Cloudエンタープライズ版

Adobe XD

Adobe Stock

「データを統合することで、顧客の信頼が非常に貴重な財産であるという事実に気づき始めました。顧客は求めているものを明確に伝えており、私たちはそれをサポートするためにより一層努力する必要がありました」

Melanie Babcock氏

The Home Depot、統合メディア担当バイスプレジデント

あくなき探究心

1978年、Bernie Marcus氏とArthur Blank氏はチャンスを見出しました。金物店での職を失った彼らは、コーヒーショップに座って、より優れたホームセンターに関するアイデアに思いを巡らせていました。より幅広い種類の商品があり、どのような作業でも、どのような技術レベルでも手助けできる高度な技術を持った従業員が揃っている、そうした彼らの夢はすぐに実現し、The Home Depotが誕生しました。

The Home Depotは、世界第5位のコマースサイトに成長し、何百万種類もの商品を提供し、2021年には年間売上が1510億ドルに達しました。Melanie Babcock 氏は、統合メディア担当バイスプレジデントとして、The Home Depotのコアバリューを、今日のデジタル経済に適合させることに率先して取り組んできました。

「顧客は問題を解決するためにThe Home Depotを訪れます。この行動は、あらゆる顧客に共通するものです。そのため、私たちは、顧客が必要とするサポートに見合った方法で、顧客に話しかける必要があります」と、Babcock氏は述べています。

コマースが拡大するにつれ、同社は、オンラインと実店舗で統合された顧客体験を構築する必要があることに気づきました。目標は、顧客がwebサイトを閲覧しているときでも、近くの実店舗を訪れているときでも、適切な情報と目的の商品をすばやく見つけられるようにすることでした。同社の経営陣は、顧客が特定の工具や部品を見つけやすく工夫するのはもちろんのこと、全体的な顧客体験を再定義することに着手しました。それは、顧客の作業のあらゆる段階で、適切な情報とインスピレーションを提供することを想定していました。

アイデアに命を吹き込む

実店舗とオンラインでのショッピングの境界線が曖昧になる中、The Home Depotはまず、顧客とより緊密に関わる方法を必要としていました。同社は、ほとんどすべての顧客が既に持っているもの、つまりモバイルを活用したソリューションを開発しました。

顧客は、同社の受賞歴のあるモバイルアプリに買い物リストを入力することができます。店舗に到着すると、アプリにより適切な通路と区画番号に誘導され、探してるキッチン用蛇口、スレッジハンマー、接着剤のチューブなどを見つけることができます。顧客は同じ画面でレビューを読んだり、ハウツー動画を見たり、商品の詳細を知ることができます。

また、アプリのプロトタイプは顧客からのフィードバックにもとづいて開発されたため、その他にもいくつかの便利な機能が追加されています。顧客は、店員に質問するときと同じように、自然言語を使って音声で検索することができます。壊れた部品の写真を撮ると、Adobe Senseiを活用したテクノロジーで、適合する商品を検索してくれます。商品によっては、VR(仮想現実)を使って、たとえば、リビングのライトが実際の環境でどのように見えるのかを確認できます。そして、そうした体験はそれだけに留まりません。

同社では、ProjectColorアプリを立ち上げ、顧客がモバイルから、内装や外装の塗装に最適なペンキの色を見つけられるようにしました。ネイビーブルーやグリーンの好みの色合いを見つけたら、AR(拡張現実)を利用して、リビングルーム、寝室、屋外のそれぞれの壁での見え方を確認することができます。また、ストリートアートなどで好きな色を見つけたときにその写真を撮ると、同社で提供されている最も近い色の塗料を検索することもできます。

同社のクリエイティブチームでは、カスタマージャーニー全体で一貫性のある見た目を実現するために、Adobe Creative Cloudエンタープラーズ版、Adobe XD、Adobe Stockなどの強力なアドビ製品も活用しています。「Adobe XDは、ホームページ、カテゴリーページ、メールチームで使用しています」と、オンラインクリエイティブのディレクターであるMatthew Jansick氏は述べています。また、インタラクティブなカタログの制作にも使用しています。それにより、顧客は、バーチャルなデザイン空間で直接商品をクリックし、オンラインで商品を探索することができます。さらに、社内ワークフローの管理には、Adobe Workfrontを利用しています。それにより、クリエイティブ部門は、DIYのハウツーガイドの制作数を1年間で286%増やすことができました。

「当社の顧客は賢く、経験豊富な買い物客です。相互に接続されたエクスペリエンスによって、メッセージ、デザイン基準、アイデア、そして様々な規模のプロモーションを、オンラインであろうと実店舗であろうと、あらゆるお客様に提供することができます」と、Jansick氏は述べています。

データを掘り下げる

The Home Depotでは、顧客インサイトを見つける上で、データ主導型のモデルに信頼を寄せていたため、あらゆる顧客データを統合された顧客プロファイルに集約することに重点を移しました。

「オンラインチャネルとオフラインチャネルの指標を分けるのではなく、webサイトでのアクティビティ、実店舗での販売、コールセンターへの問い合わせ、返品、注文のキャンセルなど、あらゆるデータを把握することに注力しました。これにより、あらゆる接点において、買い物客の体験を向上させるための最善の意思決定を下すことができるようになりました」と、カスタマーマーケティングおよびオペレーション担当バイスプレジデントのRanjeet Bhosale氏は述べています。現在、同社では、Adobe Experience Platformを活用したAdobe Real-Time CDPにより、顧客の統合プロファイルを活用しています。

顧客が新しいキッチン用品を探している場合でも、バスルームのデザインを一新しようとしている場合でも、そのオンライン上の行動は、Adobe Analyticsによってリアルタイムのシグナルとして捉えられます。そして、そうした「顧客が何をしているのか」を示すデータは、Adobe Real-Time CDPによって、「顧客が誰であるのか」を示すデータと組み合わされます。同社のマーケターは、こうしたプロファイルを利用して、顧客がどのような作業に取り組んでいるかを把握し、何百もの独自のオーディエンスにセグメント化することができます。こうした価値の高いセグメントは、メディアキャンペーンやデジタルチャネルでのカスタマージャーニーを通じて、より適切な体験を提供するのに役立ちます。

「合理化され、パーソナライズされた体験から恩恵を受けているのは顧客だけではありません。当社では、Adobe Real-Time CDPを利用することで、チャネルをまたいだインサイトにもとづいて行動し、顧客に有益な取引、関連するメッセージ、作業のヒントを提供することができるようになりました」と、Bhosale氏は述べています。

そうした体験はパーソナライズされているだけでなく、より迅速に提供されています。以前は、顧客の過去の購買活動や検索活動にもとづいて、新しい体験を構築するのに10日かかることもありました。造園用の花を購入した顧客が、植物肥料のような関連する追加商品のメッセージを受け取るまでに何日もかかることもありました。同社では、1億7,000万という膨大なプロファイルのデータを管理していますが、現在はAIを活用してオーディエンスセグメントを構築し、わずか24時間で適切な顧客に適切な体験を提供できます。

マーケティング部門は、Adobe Customer Journey Analyticsを利用することで、顧客がオンラインや実店舗で購入する前に、The Home Depotとどのように関わっているのか把握できるようになりました。リアルタイムデータを活用することで、カスタマージャーニーに沿って、どの接点や体験が最も魅力的であったかを知ることができます。また、顧客プロファイルから位置情報データを利用して、関連商品を受け取るために最も近い店舗を提案することもできます。

成功は数字に表れています。統合プロファイルを構築することで、パーソナライズされたキャンペーンを前年比62%増加させることができました。マーケティング部門は、顧客が次の作業計画に取り組む意欲を高める一方で、適切な体験を提供する権限を与えられています。

「合理化され、パーソナライズされた体験から恩恵を受けているのは顧客だけではありません。当社では、Adobe Real-Time CDPを利用することで、チャネルをまたいだインサイトにもとづいて行動し、顧客に有益な取引、関連するメッセージ、作業のヒントを提供することができるようになりました」

Ranjeet Bhosale氏

The Home Depot、カスタマーマーケティングおよびオペレーション担当バイスプレジデント

カスタマージャーニーを明確にする

The Home Depotでは数年前まで、マーケティングを商品や部門に限定していました。たとえば、顧客は全員、夏の間、グリルに関するメッセージを受け取っていました。このやり方はある意味理にかなっていましたが、代わりに顧客体験に焦点を当てることにしました。

「顧客の購買行動が、単一の部門や季節だけに焦点を当てているわけではないことに気づきました。顧客はThe Home Depoが提供する商品全体を包括的に見ているのです。顧客が作業に集中しているとき、オンラインであろうと実店舗であろうと、初期の検索の範囲を超えて、さらなる情報やアイデアを探すことがあります」と、Babcock氏は述べています。

Babcock氏は、顧客を念頭に置いて変革を主導しました。同社は現在、商品ベースのメッセージを提供する代わりに、作業ベースの顧客、商品購入者、請負業者向けの3種類のジャーニーに注力した顧客ベース戦略をとっています。

同氏のチームは、Adobe Real-Time CDPを活用して、顧客の行動にもとづいてカスタマージャーニーを特定しています。たとえば、キッチンをリフォーム中の顧客には、その検索行動にもとづいて家電製品を提案しています。あるいは、最近、床材を購入した顧客には、床クリーナーを勧めたり、請負業者にはロイヤルティプログラムに参加するよう勧めたり、そのビジネスに特化したお得な情報を提供したりしています。

マーケターは、Adobe Real-Time CDPを通じてAdobe Audience Managerのセグメントを活用することで、適切なオーディエンスをターゲットにした広告戦略を、適切なチャネルを使って確実に実行できます。同社では、顧客に適切な体験を確実に提供するために、Adobe Targetを利用して、オファー、プロモーション、webデザインを迅速にテストしています。このような努力の積み重ねが、オンライン体験を継続的に改善し、顧客により迅速に情報を届けることにつながっています。

「私たちは、顧客が探しているバスルームの蛇口だけでなく、作業に必要なあらゆる物をThe Home Depotで購入できることを、顧客に知ってもらいたかったのです。その結果、顧客が通路をどのように移動するかに従ってメディア戦略を見直し、住宅改修プロジェクトの完了までにかかる時間に焦点を移すことが求められました」と、Babcock氏は述べています。

「Adobe Experience Platformは、パーソナライゼーションへの取り組みの基盤として機能すると同時に、組織の効率性、データガバナンス、プライバシー管理を強化し、大規模な顧客ベースのマーケティングとパーソナライゼーションを実現するのに役立っています」

Melanie Babcock氏

The Home Depot、統合メディア担当副社長

Adobe Real-Time CDPを利用して、こうした統合プロファイルを構築することで、The Home Depotは顧客データに関するガバナンスを強化することもできました。これにより、ITリソースが解放され、より複雑なデータ戦略に取り組むことができるようになりました。The Home Depotは現在、どの顧客にどのようなエクスペリエンスを提供すべきかを、Facebookのような広告配信先に依存して決定する代わりに、独自の顧客セグメントを作成し、様々なジャーニーをまたいでエクスペリエンスがどのように分配されるかを厳密に定めています。こうした効率化により、マーケティング部門の生産性が前年比で50%以上向上しました。

「Adobe Experience Platformは、パーソナライゼーションの基盤として機能すると同時に、組織の効率性、データガバナンス、プライバシー管理を強化し、大規模な顧客ベースのマーケティングとパーソナライゼーションを実現するのに役立っています」と、Babcock氏は述べています。

成し遂げられたこと

仕事が成功することほど、嬉しいことはありません。Babcock氏にとっては、The Home Depotでデータ主導型のカスタマージャーニーへの移行を率いたことにより、「2022 Adobe Experience Maker Executive of the Year」を受賞したことが何よりの喜びでした。同氏は、マーケティング部門がこの新しい戦略の中で足場を固めなければならない一方で、The Home Depotの各部門が新しい重点分野で活躍できるような環境を整えました。

「The Home Depotでは従業員に、スキルを伸ばし、学び、安全な方法で失敗する機会を提供しています。それにより、人々は安心して自己変革することができます。そのことは、私にとって非常に重要です」

Babcock氏の顧客重視の姿勢により、チェックアウトの方法も顧客のニーズに合わせて再構築されました。現在、オンライン注文の55%近くが、店舗での受け取りを選択しています。The Home Depotでは、Adobe AnalyticsとAdobe Targetを利用して、実店舗の前のロッカーからオンラインで注文した商品を受け取ることができるシームレスな体験を構築し、買い物客の約20%が受け取りの来店時に追加購入をしています。

新たにパーソナライズされた体験により、同社の純売上高は前年比で14%増加しました。コーヒーショップでのアイデアから始まったThe Home Depotは、長い道のりを経て、あらゆる住宅改修プロジェクトをサポートするシームレスなオンライン体験および実店舗体験を提供するまでになりました。

「The Home Depotの変革の核心は、データの力と築いてきた顧客との信頼関係です。Adobe Real-Time CDPとAdobe Experience Platformを利用することで、何百万人もの顧客にインスピレーションをもたらす、より適切で的を絞ったメッセージを提供できるようになりました」と、Babcock氏は述べています。

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