従来の考え方から脱却し、顧客との関係を構築

Software AG、アドビ製品を存分に活用して、顧客体験とカスタマージャーニーを再構築する

会社ロゴ

創業

1969年

従業員数:4,763人
ドイツ、ダルムシュタット
www.softwareag.com

250ページ

統合基盤に集約したwebページ

使用製品:

目標

データ駆動型でデジタルファーストなリードジェネレーションに特化した、SaaSビジネスのトップ企業を目指したい

ペルソナの行動やキャンペーンのパーソナライゼーションに関するインサイトを向上したい

チームの役割と能力を整理し、デジタルマーケティングへの対応を強化したい

web体験のコンバージョンを促進し、顧客を獲得したい

成果

データ駆動型の戦略的なマーケティングにもとづいた、5年計画のデジタル変革に着手

カスタマイズされた隔週のレポートにより、キャンペーンの効果と、リアルタイムでの最適化の機会が明らかに

複数の分断されたwebサイトに存在していた250のwebページを統合基盤に集約

7か月でwebサイトをリニューアルし、大規模なデジタルマーケティングの基盤を確立

変革のターニングポイント

「Software AGのマーケティング責任者の面接を受けてみないかと」いう連絡を受けたとき、Paz Macdonald氏は迷ったものの、好奇心も手伝って、とりあえずインターネットで調べることにしました。「このポジションについて考え始めたとき、まず会社のwebサイトにアクセスしました。この会社が何をしているのか、よくわからなかったからです」と同氏は述べています。そして、バラバラのピースを寄せ集めたような内容のwebページを何度もクリックして、ようやくサイトの奥深くに辿り着いた結果、この企業が業界で認められ、市場をリードするソリューションを有していることを示す情報を見つけたのです。ストーリーとしてまったくまとまりのないwebページでしたが、同氏はなんとか機会を見いだすことができました。

Software AGは、1969年の創業以来、テクノロジーを通じて、多くの企業を支援してきました。同社は、ドイツで2番目に大きなソフトウェアベンダーであり、国際的に事業を展開しています。 飛行機の定期便が時間どおりに運航できるようにする、配送物が安全に店頭に届くようにする、都市が交通の流れを効果的に管理できるようにするなど、様々な形で企業を支援しています。Macdonald氏は、顧客が最初から、そうした同社の価値を理解できるようにしたいと考えました。

「webサイトは、人々が最初に目にするものなので、思わず二度見してしまうような魅力的なコンテンツが必要です。Software AGが製品と顧客を重視していることをアピールする必要があります」と同氏は述べています。

ひとつの屋根の下に統合

現在、CMOを務める同氏は、その考え方を推進しました。それにはもっともな理由があったからです。「もし変化を起こさなければ、Software AGの成長はストップしていたでしょう。そのため、私たちは早急に変化を起こす必要があったのです」と同氏は述べています。Software AGは、データ駆動型でデジタルファーストなリードジェネレーションに特化した、SaaSビジネスのトップ企業になることを目標に掲げました。

Adobe Experience Managerを使用することで、同社は、顧客体験についてこれまでとは異なる考え方をするようになりました。「単にページを立ち上げるだけではなく、このページに辿り着いた人が、どのような操作をしても、期待どおりの優れた体験を得られるようにする必要があるのです」と同氏は述べています。

買収が繰り返されたことで、Software AGには買収前の旧企業のサイトに由来する複数のwebサイトが存在していました。そのようなひどい状態から、わずか7か月で、250ものwebページを単一の基盤に集約し、顧客体験とカスタマージャーニーを統一することができたのです。さらに、この基盤は現在、世界中のデジタルマーケティングにも規模を拡張することも可能です。

「長年にわたる複数回の買収で、多くのwebサイトが存在していました。この問題の深刻さは、ひとつの製品ラインに3つのwebサイトが見つかったことからもご理解いただけるでしょう。 SEO対策としては最悪です。 これはメインの.comサイトに取り込まれたくないという、旧企業ごとのこだわりによるものです。 買収された各企業は、自分たちで構築し、維持していた増築部分を使用していたのです。私は、そうした増築箇所をまとめて廃止し、ひとつの屋根の下に置く作業を開始しました」と同氏は振り返ります。

「自社のマーケティング組織がどうあるべきか、アドビを参考にしています。アドビと提携し、アドビと緊密に仕事をすることで、私のチームのメンバーも、何が可能なのかを理解できるようになると信じています」

Paz Macdonald氏 Software AG、最高マーケティング責任者

データがもたらすもの

適切なデジタル変革を計画して実行するために、Software AGは参考にできるモデルを探しました。「アドビが自社のマーケティングで実行していることを参考にしています。アドビはベストプラクティスを推進し、製品を開発して自社で使用しています。アドビはデジタル変革の道を歩むための優れたモデルです。私は、Software AGがデジタル変革だけでなく、マーケティングにおいても成功を収めることができると確信しました。それがアドビから学んだことです」とMacdonald氏は述べています。そこで、同社は、Adobe Customer Solutionsの専門家による支援を求めました。

まず、データがどのように自社の意思決定に役立つかを理解することが重要でした。同氏は、「アドビは、当社と同業他社を比較して、顧客獲得に大きなギャップがあることを示しました。そこには、エンゲージメントコンバージョンジャーニーを向上させる大きなチャンスがあったのです」と述べています。

次に、同社は、そのインサイトにもとづいて行動する必要がありました。「アドビは発見した事実をありのまま伝えた後、当社のデジタル体験を改善するためのすばらしい提案をしてくれました」と同氏は述べています。アドビが提案した53の推奨事項の中でも、データ駆動のアプローチを使用して、まとまりのないカスタマージャーニーを最適化することは、非常に重要でした。現在、同社は、デジタルのカスタマージャーニーのあらゆる段階と、それに対応する顧客体験に焦点を当てています。的確なタイミングで適切にパーソナライズされた体験を提供することで、新たなリードが生み出され、より大きな成功へとつながっています。

「従来はこのような分析をおこなっていなかったため、大変参考になりました。アドビはこの分析を私たちのモチベーションを高めるような方法で伝えてくれたので、助かりました」と同氏は述べています。

あらゆるニーズに、最適なサービスを

次に、Software AGは、顧客体験の合理化に焦点を当てました。「私たちは、一冊の本のようなカスタマージャーニーを作り出すことを考えています。アドビのおかげで、章立てがしっかりした本を作り上げることができました。読む人がCIOか開発者かによって、読む章が異なり、それぞれに最適な知識を得られるようになっています」と同氏は述べています。

また、この本には序文も含まれています。これはつまり、顧客がwebサイトを訪れるより前の顧客接点を考慮に入れるということです。「本の最初のページを開く前の導入に当たる部分で、例えばLinkedInでの投稿などが考えられます。それを切っ掛けに、第1章から最終章までシームレスに案内するのです」と同氏は述べています。

このようにして、同社のwebサイトは、ペルソナに合わせた適切なエンドツーエンドのコンテンツを提供し、顧客を誘導できるようになりました。

未来の優位性を高める

webサイトのリニューアルはまだ始まったばかりです。これは、Software AGが「Helix」と呼ぶ、デジタル変革の5年計画の一部です。「デジタル変革の一環として、マーケティングを大幅に見直すことになりました。アドビとの提携は、チームに様々な発想を与えてくれます」とMacdonald氏は語っています。

その中には、Adobe Analytics、Adobe Marketo Engage、Adobe Targetなど、Adobe Experience Cloudの包括的な製品群の活用も含まれています。同社は現在、マーケティングキャンペーンを顧客中心のアプローチで実施しており、それぞれのキャンペーンは、独自のカスタマージャーニーに沿っています。継続的な学習により、同社は隔週でカスタマイズされたレポートを使用して、パーソナライズされたキャンペーンと独自のペルソナの価値を把握し、関係者と共有することができます。また、どのキャンペーンが顧客を特定のジャーニーに導いたかなどのインサイトも獲得でき、キャンペーンがうまくいっていない場合は、そのキャンペーンをリアルタイムで最適化することができます。

「マーケティングが中心的な役割を担うことになるので、こうした機能は有用です。私たちは今、どうすれば優れた体験を提供できるかを考えています」と同氏は述べています。

組織の成長マインドセット

Software AGは、技術だけではなく、人材の変革にも力を注いでいます。「アドビは、優れたデジタルマーケティングを実行するために必要な役割が変わりつつあるということに気づかせてくれました。今、この新しいシステムを構築しながら、データサイエンティストのような役割のことを、将来のために考え始める必要があります」と同氏は述べています。

アドビが推奨した最適なデジタルマーケティング組織の構成の中には、既存チームの能力を開発して強化するための重要な役割が含まれています。また、個人やグループのニーズに合わせた、専門能力の開発パスと学習内容もマッピングされています。同社は、あらゆるレベルで適切なスキルセットを育成することで、自社のソリューションから最大の価値を引き出すことができるようになるでしょう。

新しい役割には新しい組織構造が必要です。アドビは、綿密な分析をおこなって、同社の課題と目標を洗い出しました。現在では、ハブ&スポーク方式により、主要な配信チームが連携できています。データは統合され、チーム間でレポートされることで、webサイトのパーソナライゼーションも促進されるようになりました。同氏がかつて思い描いたとおり、データ駆動型の戦略がマーケティング活動の原動力となっています。

「自社のマーケティング組織がどうあるべきか、アドビを参考にしています。アドビと提携し、アドビと緊密に仕事をすることで、私のチームのメンバーも、何が可能なのかを理解できるようになると信じています」と同氏は述べています。

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