リテールバンキングの新しい未来を切り開く

TSBは、リアルタイムデータを利用して、パーソナライゼーションを推進し、チャネルをまたいでコンバージョンを促進しています。

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創業

2013

従業員数:約6,000名

tsb.co.uk

パートナー

Microsoft

www.microsoft.com

IBM

www.ibm.com

11倍

リアルタイムデータを利用することで、予測を上回る売上増加を達成

導入製品:

Adobe Experience Platform

Adobe Real-Time Customer Data Platform

Adobe Customer Journey Analytics

Adobe Analytics

Adobe Target

Offer Decisioning

Adobe Journey Optimizer

Adobe Campaign

課題

チャネルをまたいで、エンゲージメントとコンバージョンを改善したい

カスタマージャーニーの各段階でパーソナライズされた体験を提供したい

データワークフローにおける分断を解消し、遅延を低減したい

成果

予想の11倍 の売上増加を達成

総売上の6% をデジタルマーケティングチャネルを通じて獲得

リアルタイムのパーソナライゼーションにより、モバイルユーザーの ローン販売が300%増加

顧客インタラクションの80%が デジタルまたは複合チャネルで実施

顧客データの取り込みからアクションまでの 待ち時間を90%削減

顧客中心のオムニチャネルバンキング

TSBは、英国で最も信頼されているリテール銀行のひとつあり、全国で500万人以上の顧客にサービスを提供しています。同行では、200年以上にわたる歴史と現代的な銀行プラットフォームを融合させ、当座預金、普通預金、ローン、住宅ローン、保険など、幅広い金融サービスを提供しています。

同行の顧客中心の戦略は、多くの英国の銀行とは一線を画しています。「伝統的な大手銀行は、顧客のニーズに合わせて近代化するのに苦慮しています。一方、デジタル専業銀行は、提供できるサービスの種類に限りがあります。当行ではそれら両方の利点を提供しています。卓越したパーソナライゼーションと組み合わせることで、当行の価値提案を上回ることは困難です」と、同行のデジタルマーケティングおよびパーソナライゼーション責任者であるKavin Mistry氏は述べています。

同行では、それを実現するために、2018年にアドビと提携し、オムニチャネルオファーを変革しました。チャネルをまたいでリアルタイムで顧客データを収集、分析し、インサイトを獲得できるようにすることが最優先事項でした。また、顧客データプラットフォームの普及に伴い、同行では、パーソナライゼーションを大規模に提供するために、より包括的かつ迅速なアプローチを採用することで、英国の銀行業界をリードしたいと考えていました。

「アドビと連携して、金融業界の商品中心の販売モデルを見直し、真の顧客中心のマーケティングへの移行を目指しました」

Kavin Mistry氏

TSB、デジタルマーケティングおよびパーソナライゼーション責任者

オムニチャネルの世界におけるバンキング体験

TSBの変革に課題がなかったわけではありません。そのひとつは、データワークフローに、あまりにも多くのステップと分断があったことです。顧客からのリクエストを受けて、それを処理して回答するまでに3日から5日かかっていました。

また、顧客体験に利用できるデータの種類も限られていました。銀行のデータウェアハウスにある非構造化情報しか入手できなかったため、様々なチャネルにおける顧客の行動を詳細に把握することができませんでした。このデータを処理するためには、まずITレイヤーに移動させ、次に一連のサーバーとファイルへと移動させ、最後にTSBのデータベースに移動させなければなりませんでした。各ステップ間のタイムラグは24時間で、顧客データを収集してからその情報を活用できるようになるまで、3日から9日待つ必要がありました。

メールマーケティングに関しては、同行では以前、電子メールの作成と送信を外部の企業に委託していました。新しいメールテンプレートを作成するのに10日間のサービスレベル合意書(SLA)が結ばれていたため、マーケターが顧客にパーソナライズされたコミュニケーションをリアルタイムで提供することは事実上不可能であり、銀行にとって最も効果的かつ経済的な販売チャネルのひとつであるこのチャネルの大きなボトルネックとなっていました。

TSBはアドビと連携し、「Making customers-confidential money(顧客がお金に関して自信を持てるようにする)」というスローガンのもと、マーケティングの分断化を解消し、連続性のないキャンペーンを顧客を中心に据えた統合された体験で置き換えることにしました。「アドビと連携して、金融業界の商品中心の販売モデルを見直し、真の顧客中心のマーケティングへの移行を目指しました」

Adobe Experience Platformは、まさにゲームチェンジャーでした。アドビと連携して以来、顧客へのキャンペーンやオファーの提供数が数百から数千にまで拡大しました。

Morgan Reavey氏

TSB、シニアCRMマネージャー

画期的なエクスペリエンス基盤

TSBは、Adobe Experience Platformを導入した英国初の金融サービス企業です。多くの銀行がデジタル変革を外側から始め、連続性のないカスタマージャーニーを改善するためにエンドポイントのエクスペリエンスに注力していたのに対し、同行では、アプローチを内側から再定義し、再構築しようとしました。

同行では、従来のCRMシステムをAdobe Experience Platformに置き換え、ネイティブで統合されている顧客体験アプリケーションであるAdobe Real-Time CDPAdobe Customer Journey AnalyticsAdobe Journey Optimizerと組み合わせることで、真の一対一のコミュニケーション戦略を構築するための中心となる基盤を構築しました。

そして、モバイル、web、ダイレクトチャネル、電子メール、SMS、ダイレクトメール、有料メディア、支店窓口、電話サービスなど、オンラインとオフラインのあらゆるチャネルにおける顧客体験をつなぎ合わせることに着手しました。Adobe Experience Platformは、同行のチャネル間でデータをシームレスにやり取りし、それぞれのチャネルでリアルタイムの顧客プロファイルを利用できる唯一の基盤でした。これにより、マーケティング業務をより迅速かつコスト効率の高いものにしながら、よりインパクトのあるクロスチャネルのカスタマージャーニーを推進できます。

Adobe Experience Platformは、まさにゲームチェンジャーでした。以前はパーソナライゼーションはほとんど提供せず、ほんの一握りのオファーを提供していただけでした。「アドビと連携して以来、顧客へのキャンペーンやオファーの提供数が数百から数千にまで拡大しました」と、同行のシニアCRMマネージャーのMorgan Reavey氏は述べています。

重要なのは、同行が、およそ3日から9日かけていたデータ処理を24時間未満に短縮できたことです。それと同時に、あらゆる顧客チャネルからより多くのデータをより多くの形式で収集し、そのデータをフロー内で処理してリアルタイムのパーソナライゼーションを提供できるようになったことです。

同行では以前、ソーシャルマーケティングとクリック課金型マーケティングのために、週に一度、それぞれのチャネルから手動でデータをシステムにアップロードしなければなりませんでした。アドビの支援により、そうしたプロセスを自動化することで、同行では、業務を効率化しただけでなく、ソーシャルとクリック課金型のコンテンツを、顧客にとってよりタイムリーでより魅力的なものにしました。

同行では、Adobe Experience Platformとそのアプリケーションを利用することで、リアルタイムデータを活用できるようになり、一般的なメールの一斉配信のような受動的なマーケティングから脱却し、顧客が生涯頼りにできる金融パートナーとなる戦略に移行することができました。最も重要なのことは、このアプローチの転換により、同行の期待を上回る結果がもたらされ、予測の11倍の売上増加を達成したことです。現在、総売上の6%は、デジタルマーケティングチャネルを通じて獲得しており、同行の顧客中心主義と顧客サービスに対する強い姿勢を示しています。

「車を購入する時、旅行を予約する時、初めて家を購入するために住宅ローンを組む時など、金融サービスを利用するあらゆる場面において、私たちは顧客をサポートしています。Adobe Experience Platformとそのアプリケーションは、それを可能にする接着剤であり、チャネルをまたいでデータと顧客理解をつなぎ合わせています」と、Morgan氏は述べています。

「Adobe Real-Time CDPを利用すれば、顧客とともに進化する動的なプロファイルを構築し、その瞬間の顧客像を把握することができます」

Morgan Reavey氏

TSB、シニアCRMマネージャー

リアルタイムエクスペリエンスの中心を担う

Adobe Experience Platformとそのアプリケーションは、TSBのデータ主導型業務の中核をなしており、リアルタイムの顧客プロファイルを構築、更新し、行動につなげることを可能にしています。同行では、Adobe Real-Time CDPを利用して、顧客チャネルやITシステムをまたいでデータをリアルタイムで統合し、数百万人の顧客一人ひとりの包括的なプロファイルを構築しています。これにより、同行では、顧客データストリームの分断化を解消し、情報を組み合わせることで、それぞれの情報の価値をより一層引き出せるようになりました。

「顧客プロファイルの多くは、特にその顧客のデータを使用可能な形式で処理するまでにおいて、過去の状態を反映したものでしかありません。Adobe Real-Time CDPなら、顧客とともに進化する動的なプロファイルを構築し、その瞬間の顧客像を把握することができます」と、Morgan氏は述べています。

同行にとって最も重要な成果のひとつは、オムニチャネルサービスに対するエンゲージメントの増加です。現在、同行の顧客接点の80%以上がデジタルおよびオンラインとオフラインの複合によるものであり、同行の担当者とのライブ動画チャットや対話型ボットとのwebチャットなどのサービスが瞬く間に広がりました。

データを活用したカスタマージャーニー

Adobe Customer Journey AnalyticsとAdobe Analyticsは、TSBの日常業務の中核をなしており、顧客がweb、オンライン、コールセンターなどの物理的なチャネルをまたいで移動する際にも、顧客の行動をリアルタイムで把握することができます。同行のマーケティング部門は、実用的な顧客インサイトをもとにデータをさらに細分化することで、各顧客が何を必要としているのか、カスタマージャーニーの様々な段階をどのように改善できるのか、比類のないインサイトを得ることができます。

そうしたソリューションを組み合わせることで、最も信頼できる情報源である顧客から得た確かなデータにもとづき、オムニチャネルの取り組みを継続的に改善することができます。また、Adobe Journey Optimizerを利用すれば、顧客がどのチャネルやチャネルの組み合わせを通じてサービスを利用したとしても、各ジャーニーを個々のレベルで追跡し、最適化することができます。さらにOffer Decisioningは、モバイルアプリ、webサイトの手続き、英国のwebサイトにおける顧客体験をパーソナライズするのに役立ちます。

これらのチャネルにおけるリターゲティングはどれも、ユーザージャーニーをより豊かにするために、リアルタイムでパーソナライズされています。また、Adobe Targetを利用することで、そうしたエクスペリエンスをテスト、改良、改善し、毎回さらにパーソナライズされたものにすることができます。

「あらゆるデータを一ヶ所にまとめることができないと、こうした目標を達成することはできませんでした。これは、Adobe Experience Platformが得意とするところです。私たちが得た能力は、既存顧客との関係を強化するだけでなく、新規顧客にリーチし、獲得し、つながるのに役立っています」と、Morganは述べています。

「データ主導型のパーソナライゼーションとコンテンツのパーソナライゼーションを組み合わせることで、マーケティングの理想を達成することができます。そして2018年以来そうであるように、アドビのテクノロジーはそうした取り組みを根底から支えています」

Kavin Mistry氏

TSB、デジタルマーケティングおよびパーソナライゼーション責任者

将来を見据えて、より詳細なパーソナライゼーションを実現

TSBでは現在、データにもとづいてあらゆるマーケティング活動をおこなっており、カスタマージャーニーの設計が戦略の中心となっています。同行の次のステップは、ファーストパーティデータと3rdパーティデータの両方を活用し、次善のアクション戦略を確立することです。収集した豊富なデータは、同行のマーケターが、どのようなメッセージを、いつ、どこに送るべきかを把握するのに役立ちます。同様に重要なのは、顧客が自ら銀行にコンタクトしてくるように、いつ手を引くべきかを把握することです。

そうした同行のマーケティングアプローチの成熟度は、顧客中心のエクスペリエンス設計に向けた、より広範な文化的変化を反映しています。多くの金融機関が社内の営業優先順位にもとづいてマーケティング施策を展開するのに対し、同行では、顧客がどのコンテンツやプロモーションをいつ見るかを制御できる、対話型のアプローチに移行しています。

同行は、将来を見据えて、詳細にパーソナライズされたエクスペリエンスへと向かっています。顧客データを利用して、適切な個人に適切なメッセージを送るのに加え、ブラウザ上のターゲティングされたバナー広告であれ、同行のwebサイト上のプロモーション動画であれ、顧客が同行のプラットフォームとやりとりする際に目にするビジュアルアセットを、より詳細にパーソナライズする方法を開発したいと考えています。

「データ主導型のパーソナライゼーションとコンテンツのパーソナライゼーションを組み合わせることで、マーケティングの理想を達成することができます。そして2018年以来そうであるように、アドビのテクノロジーはそうした取り組みを根底から支えています」と、Kavin氏は述べています。

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