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用語集:用語

顧客体験:Customer experience(CX)

クイック定義

顧客体験(CX)とは、対面やオンラインのあらゆるやり取りを含めた、顧客のブランドに関する包括的な体験のことです。

重要ポイント

 

顧客体験は、顧客がブランドとどのようにやり取りするかを表す一般的な用語です。顧客の満足度を高めるためには、自社の顧客体験を積極的に管理することが重要です。

優れた顧客体験を測定するための主な指標には、売上や成長率、リテンション率、顧客生涯価値などがあります。

優れた顧客体験を創出する鍵は、パーソナライゼーションをおこなうことと、適切なマーケティングを展開して顧客のことを把握していることを示すことです。

質の低い顧客体験は、顧客とブランドの絆を永久に断ってしまいかねませんが、その失敗から学び、他の顧客のために改善することができます。


顧客体験に関する様々な疑問に、Jeremy Woldが回答します。Jeremyは、Adobe Experience Cloudのグループプロダクトマネージャーを務めています。彼のチームは、Adobe Experience Cloudの顧客体験戦略を管理しており、CMS機能の強化やwebエクスペリエンス戦略、クロスチャネルデマンドエンジン、コンテンツ、最適化、パーソナライゼーションなどを担当しています。Jeremyは15年のマーケティング経験を有し、そのうちの6年間はアドビで経験を積んでいます。効果的なマーケティングプログラムや、企業の様々なニーズに合わせたデジタル製品を構築、管理することに情熱を傾けています。

質問:顧客体験(CX)とは何ですか

回答:顧客体験のより一般的な定義は、ブランドに関する顧客の包括的な体験です。これには、最初のやり取りからブランドとのつながり全体に至るまで、対面やオンライン、その混在であるかを問わず、あらゆるものが含まれます。ただし、顧客という言葉は、必ずしも一人の人間という意味ではないと覚えておくことが肝心です。場合によってはそのままの意味ですが、B2Bの場合のように、顧客が企業全体を指すこともあります

質問:顧客体験に対する期待は、時代とともにどのように変化してきたのでしょうか

回答:顧客体験におけるこれまでの最大の変化は、パーソナライゼーションに関するものです。かつてパーソナライズされたオファーや、eコマースサイトのレコメンデーション機能のようなものは、うれしい驚きでした。以前は、企業がそのような種類のデータを収集するテクノロジーを有していなかったため、広告でさえも、パーソナライズされていませんでした。現在は、アドビが提供するような優れたデータ基盤やアプリケーションが登場し、一人ひとりの顧客に合わせたパーソナライゼーションが期待されています。優れた顧客体験とは、顧客に満足してもらうだけではなく、顧客が個人のレベルで何を望んでいるかを企業が把握していると感じてもらうことです

質問:顧客体験とカスタマーサービスの違いは何ですか

回答:顧客体験がブランドとの総合的なカスタマージャーニーだとすると、カスタマーサービスはそのジャーニーのなかのひとつの接点です。カスタマーサービスは、顧客がブランドとやり取りできるひとつの方法であるため、顧客体験の一部です。

優れた顧客体験と同様に、優れたカスタマーサービスは、顧客に個人のレベルで理解されていると感じてもらう必要があります。もし、カスタマーサポート部門が、顧客とブランドとの過去のやり取りを把握していなければ、その個人的な体験は失われてしまいます。それどころか、質の悪いカスタマーサービスは、数ある顧客接点のうちのひとつに過ぎないにもかかわらず、顧客体験にダメージを与えかねません。

質問:顧客体験管理(CXM)とは何ですか

回答:CXMとは、優れた顧客体験を実現する方法です。つまり、顧客体験を積極的に管理して、必要に応じて調整することです。積極的な顧客体験管理がなければ、顧客体験は、顧客とブランドのやり取りに関する進行状況を示すものにすぎません。しかし、企業が顧客体験を戦略的に捉え、カスタマージャーニー内の特定の顧客接点における施策を計画すれば、顧客体験を最適化できる可能性が高まります

質問:顧客体験はどのように管理し始めればいいのでしょうか

回答:起業したばかりで、優れた顧客体験を提供したいと考えている企業にとって、最初のステップは、自社の顧客体験におけるあらゆる接点を明確にすることです。カスタマージャーニーはどのような段階を進み、顧客は何を期待しているのかを明らかにします。このように、重要な顧客接点を検証して、そこからどのようなデータを獲得できるのかを判断します。データは、顧客関係管理(CRM)データ、実店舗の販売データ、オンラインデータ、顧客行動のモニタリングなど、様々な情報源から取得できます。収集したデータから、点と点をつないで、要となる顧客プロファイルを作成できます。顧客プロファイルは、顧客体験を詳細に最適化し、ブランドロイヤルティを確保するのに役立ちます

質問:質の高い顧客体験を提供していることがどのようにしてわかるのでしょうか

回答:顧客体験の成否を測定する方法は、企業によって異なります。例えば、eコマース企業の一般的な重要業績評価指標(KPI)としては、一人当たりの売上高や収益などが考えられます。しかし、B2Bの代理店など、異なる業種ではKPIも異なります。一般的なものとしては、売上や成長率、リテンション率、顧客生涯価値などがあります。ビジネスのタイプに応じて、特定のカスタマージャーニーにとって最も意味のあるものを選択することになります。

KPIの他にも、コンテンツやチャネル、AIの活用など、顧客体験が正しい方向に進んでいることを知る方法がいくつかあります。顧客向けに制作されるコンテンツは、適切かつタイムリーであり、ブランドへの信頼を高めるものである必要があります。クロスチャネルの対応能力、すなわち複数の異なるチャネルでマーケティングをおこなえることは、特に対面とオンラインにおいては必須です。このふたつは巨大な顧客接点であり、どちらも最適化する必要があります。また、AI機能をできる限り活用して、適切なデータを収集することと、それを正しく利用することが重要です。

質問:顧客体験とユーザーエクスペリエンス(UX)の違いは何ですか

回答:顧客体験が顧客と企業とのあらゆるやり取りと体験を指すのに対し、ユーザーエクスペリエンスはwebサイトやアプリなどのオンライン上のやり取りのみを指し、それらのやり取りからつまずき(フラストレーション)を取り除く方法を意味します。つまずきをなくすことはユーザーエクスペリエンスの大きな鍵ですが、オンラインコンテンツとのスムーズなやり取りを確保する際に、カスタマージャーニー全体に焦点を当てることはしません。この点が、顧客体験とユーザーエクスペリエンスの違いです。顧客体験は、ブランドとの全体的なカスタマージャーニーに焦点を当てます。

質問:顧客体験を最適化するためにはデータアナリストが必要ですか

回答:データアナリストの必要性は、組織がどの程度高度化しているかによって異なります。小規模な組織では、顧客体験や顧客体験管理はマーケターやIT部門が担当します。大規模な組織では、顧客体験や顧客体験管理が発展していくにつれ、チーフマーケティングオフィサーやチーフデジタルオフィサーなど、顧客体験管理のための役割が増えます

質問:舞台裏でデータを利用する以外に、優れた顧客体験を実現する方法はありますか

回答:企業は、顧客がブランドとやり取りしている間に、顧客のニーズに直接応えることができます。例えば、ある人がホテルの部屋を予約するとします。ホテル側は、モバイルアプリの位置情報を利用して、顧客がホテル内にいることを認識し、顧客の携帯電話に通知を仮想ルームキーとともに送信します。顧客は、フロントでチェックインしなくても、すぐに部屋に入れることに満足します。顧客とリアルタイムでつながることで、顧客はブランドが自分のことを知ってくれていると感じます。そして、このような顧客とのシームレスで質の高いやり取りを重ねていくことで、顧客はブランドへの信頼を高め、よりパーソナライズされたやり取りを求めて戻ってくるようになります。

質問:質の低い顧客体験を改善する方法はありますか

回答:残念ながら、この質問への完璧な答えはありません。セールスの観点から見ると、パーソナライゼーションを実現するための点と点がつながっていないために、全体的な顧客体験の質が極めて低い場合や、さらに悪いケースでは、顧客が興味がないと表明したことを勧めている場合は、売上につながることはまずないでしょう。また、顧客が何かを購入した後に質の低い体験を提供してしまうと、再訪してもらえなくなったり、支持する気持ちに陰りを生じさせてしまうこともあります。購入前はもちろんのこと、購入後も顧客体験の最適化を目指さなければ、顧客を永久に失うことになりかねません。

一度顧客を失ってしまうと、その顧客を取り戻すことは非常に困難です。印象は残るものなので、質の低い顧客体験は、ブランドの誠実さに対する顧客の全体的な見方を変えてしまう可能性があります。このような場合にすべき最善のことは、質の低い顧客体験のうまくいっていない点を把握して、改善へとつなげることです。

質問:顧客体験は今後、どのように進化していきますか

回答:最も可能性が高いのは、顧客体験に対する期待、特に提供されるスピードに関する期待がますます高くなることです。顧客ロイヤルティを確保するために、企業はより迅速に顧客体験を提供するようになるでしょう。例えば、アドビでは、Adobe Creative Cloudのデータへの接続に72時間かかっていたのが、わずか14秒で済むようになりました。分散している基盤や連携していない基盤を迅速に接続することは困難です。しかし、顧客をより早く理解することは、メリットにこそなれ、デメリットにはなりません。

一部の企業は既に、対面でのやり取りとオンラインでのやり取りの限界に挑戦しています。つまり、それらの顧客体験の境界線を取り払い、ひとつのスムーズなやり取りにすることが目標です。おそらく、まだ見いだされていない様々な方法で、限界がさらに押し広げられることでしょう。