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U.S. Bank、パーソナライズされた顧客体験によりコンバージョンを促進

127%

年間契約件数が 増加

4倍

全体的なマーケティングインプレッションが 増加

5x

モバイルアプリのマーケティングインプレッションが 増加

ソリューション

Adobe Experience Platform

Adobe Real-Time Customer Data Platform

Adobe Journey Optimizer

Adobe Experience Manager

Adobe Target

Adobe Analytics

Adobe Campaign

「顧客が求めている関連情報を、探しているその瞬間に提供する唯一の方法は、予測インサイトを提供するプラットフォームを持つことです。これにより、私たちのマーケティングボリュームが大幅に増加しました」

Chris Yu氏

U.S. Bank、シニアバイスプレジデント兼オウンドチャネルパーソナライゼーション責任者

2020年はU.S. Bankにとって重要な年となりましたが、その理由は顧客エンゲージメントの向上やオンラインバンキングサービスの需要の高まりだけではありませんでした。2020年は、業界全体でサードパーティCookieへの依存から脱却する動きが加速した年でもあり、企業は顧客データの収集、利用、保護の方法を再考しました。

この2つの動きは、課題を提起すると同時に、成長と変革に対する一世一代のチャンスをもたらしました。多くのテクノロジーが同時に進化する中、顧客データの安全性とセキュリティを確保しながら、パーソナライズされた体験に対する顧客の期待の高まりに応えるために、U.S. Bankがデジタルマーケティング活動を加速させるには絶好のタイミングでした。しかし、組織全体で複数の部門と10以上の事業部門の賛同を得る必要がありました。

U.S. Bankのデジタル変革時にマーテクチームを率い、現在はシニアバイスプレジデント兼オウンドチャネルパーソナライゼーション責任者を務めるChris Yu氏は、「2020年は私たちの転換期でした。賭け金が大幅に上がったのです」と言います。銀行は、データソースを統合し、マーケターに施策につながるインサイトを提供し、顧客の機密情報を保護できる、顧客データの中央基盤を迅速に確立する必要がありました。

探索の結果、同銀行が行き着いたのはAdobe Experience Platformです。Adobe Journey Optimizerのオファー決定支援機能とAdobe Real-Time Customer Data Platformも備え、豊富なデータソースを整理する機能を活用して、インテリジェントな顧客体験を推進できます。また、ITや分析からマーケティングまで、組織全体にわたるチームを、これまでとは異なる方法で統合できます。

「デジタルチャネルを介したエンゲージメントが急増して需要が拡大し、『このような成長に対応できるのか?』という疑問が浮上しました。銀行内でマーケティングに投資する必要性が高まり、そのことが幸いしました。というのも、それにより規模を拡大し、成功への準備を整えることができたからです」とYu氏は語ります。

顧客像を一元的に把握

複数のソースから収集したデータを集約して各顧客像を一元的に把握し、チャネルをまたいで最高水準のパーソナライズされた顧客体験とデジタルマーケティングを編成するというビジョンから、このジャーニーは始まりました。その実現には、顧客に提示するメッセージの決定方法をビジネスルールに頼るのではなく、リアルタイムの顧客データを使用するように変更する必要がありました。

Yu氏は次のように述べています。「Adobe AnalyticsAdobe TargetAdobe Campaignなどのアドビ製品を既に使用していましたが、それが役に立ちました。ストリーミングパイプラインをExperience Platformに簡単に接続できました。ネイティブ統合もあり、アドビのアクティベーションに関する専門知識は非常に重要でした」

Real-Time CDPにより、マーケティング部門は複数の異なるシステムから施策につながるマーケティングデータを一元化し、オンラインとオフラインのチャネルをまたいで顧客の全体像を一元的に把握できるようになりました。また、パーソナライゼーションを大規模に提供しながら、顧客データを保護するためのデータガバナンスを合理化することで、プライバシーチームにも安心感をもたらしました。

Real-Time CDPの統合プロファイルによって、オンラインバンキングのポータルサイトであるusbank.comやモバイルアプリなどのデジタルチャネル、およびATMに関する情報、バンカーチャネルインターフェイス、コールセンター、Salesforce CRMなどのチャネルなどをターゲティングした、オムニチャネルマーケティングが促進されました。U.S. Bankは、チャネルをまたいで顧客にリアルタイムで対応し、顧客の銀行利用履歴に基づいてニーズを予測できるようになりました。

「デジタルチャネルを介したエンゲージメントが急増して需要が拡大し、『このような成長に対応できるのか?』という疑問が浮上しました。銀行内でマーケティングに投資する必要性が高まり、そのことが幸いしました。というのも、それにより規模を拡大し、成功への準備を整えることができたからです」

Chris Yu氏

U.S. Bank、シニアバイスプレジデント兼オウンドチャネルパーソナライゼーション責任者

マーケティングボリュームを飛躍的に加速

チームによるReal-Time CDPを活用した最初の試みは、情報を収集し、何が効果的かを学ぶために、計画的に開始されました。初期のユースケースに、顧客の個人情報をリアルタイムで使用して顧客にソリューションを提供するというものがありました。例えば、住宅改修資材を購入した顧客には、リフォーム資金を調達できる住宅担保融資に関する情報が提供されます。

また、新規顧客向けのオーディエンスセグメントを作成し、追加のオファーを提供できるようにしました。顧客は、銀行口座を開設してから数週間以内に複数の商品に登録する可能性が高く、Real-Time CDPでプロファイルデータを運用することで、U.S. Bankはほぼ即座に顧客とエンゲージできます。

「新規顧客にリーチするのに数週間から数か月かかっていましたが、数時間から数日に短縮しました」とYu氏は言っています。

ネイティブ統合により、パーソナライゼーションの可能性がさらに広がりました。チームはAdobe Analyticsを活用して、usbank.comで頻繁に訪問されるwebページを特定しました。例えば、預金ページ、ルーティングナンバーページ、ログアウトページなどです。Adobe Targetは、Real-Time CDPでセグメント化されたオーディエンスデータを利用して、これらのページを訪問した顧客にパーソナライズされた広告を配信しました。

「アクセス数の多いページはパーソナライズに最適でした。Real-Time CDPによって、最終的に顧客データと顧客のサイト内行動を組み合わせ、関連性の高いメッセージを提示する機会を得ることができました」とYu氏は語ります。

新しいシステムでは、支店の銀行員やコールセンターの担当者が顧客に関する情報をより多く確認でき、顧客の注意を引くオファーを提示できるようになりました。

Yu氏は次のように述べています。「顧客一人ひとりのレベルで、それほど大量のコンテンツや情報をすべて手作業で管理できるマーケティング部門は、世界のどこにもありません。顧客が求めている関連コンテンツや情報を、探しているその瞬間に効果的に提供する唯一の方法は、予測インサイトを提供するプラットフォームを持つことです。これにより、私たちのマーケティングボリュームが大幅に増加しました」

コラボレーションの文化

新しいデジタルマーケティング戦略の導入には、銀行の様々な事業分野の10部門や、プライバシー、リスク、コンプライアンスなどの内部チームおよびU.S. Bankのような大手金融機関にとって不可欠なパートナーによる採用も必要でした。「私たちが実現したいと考えていることは、ビジネス環境の変化を踏まえると、リスクおよびコンプライアンスの専門家との緊密な連携が必要であることがすぐにわかりました。ですから、専門家たちと共同作業でロードマップを構築しました」とYu氏は語ります。

しかし、最も広範囲にわたる重要な部門間のコラボレーションは、マーケティング、テクノロジーサービス、分析の3つの主要なチーム間で行われました。

テクノロジーサービスは、Real-Time CDPのアクティベーションに必要なマーケティングデータの特定と統合、およびチャネルをまたいで大規模なパーソナライゼーションを可能にする基盤であるテクノロジースタック全体にわたるスムーズな統合を確実に行う上で不可欠です。分析チームは、Real-Time CDPに統合できるように多くのデータセットの構築を支援し、また、ターゲットと戦略を決定するためのデータの追跡と分析も行います。

「私たちは、可能なことを実現する技術にインスピレーションを受けています。これらのツールを実際に活用すれば、何ができるかわかっています。現在保有するスタックは、最高クラスのもので、本当にワクワクします」

Chris Yu氏

U.S. Bank、シニアバイスプレジデント兼オウンドチャネルパーソナライゼーション責任者

可能なことを実現する技術

Real-Time CDPは、U.S. Bankの成長を促進させる能力を大幅に加速させました。2022年末から2023年末にかけて、Real-Time CDPが推進するコンバージョンは19倍に増加し、マーケティングインプレッションは4倍に増加しました。また、モバイルアプリでのインプレッションは5倍に増加しました。

最終的な結果は、年間契約件数が127%増加し、消費者向け銀行業務のデジタル経由による年間収益も同様に増加しました。

一方、テクノロジーサービス部門は、再利用性に重点的に取り組むことで、これらの影響を拡大しています。再利用により、チャネルをまたいでマーケティング能力を拡張し、法人、商業、ビジネスのバンキング顧客のニーズに応えるパーソナライゼーションの取り組みを拡大することが可能になります。また、U.S. Bankの次のステップには、詳細なカスタマージャーニーオーケストレーションも含まれており、この取り組みは今後も部門間のコラボレーションに大きく依存することになります。

「私たちは皆、物事に対して異なる視点を持っていますが、最終的には同じものを求め、可能なことを実現する技術にインスピレーションを受けます。これらのツールを実際に活用すれば、何ができるかわかっています。現在保有するスタックは、最高クラスのもので、本当にワクワクします」とYu氏は述べています。

2024年のU.S. BankのExperience Maker of the Year Awardと、金融機関で大規模にパーソナライゼーションを運用する方法についてのChris Yu氏によるAdobe Summitセッションをご確認ください。

パーソナライズされたジャーニーの規模拡大とデータセキュリティおよびプライバシーへの取り組みを通じて、Adobe Experience PlatformがFSIビジネスの成長をどのようにサポートしているのか、こちらからご確認ください