レッスン1
リアルタイムの顧客インサイトの重要性がこれまで以上に高まる
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、あらゆる企業が新たな課題に直面しています。アドビも例外ではありません。その課題に立ち向かうために、多くの取り組みを続けています。ここでは、それらの取り組みを通じてアドビが学んだことを、リアルタイムの顧客体験の重要性など、6つのレッスンとして紹介します。
新型コロナウイルス感染症の影響ですべてが変化
社会が大きく変化し、顧客を取り巻く環境も大きく変わりました。私たち全員の生活が変わっています。
新型コロナウイルス感染症の影響で、自宅待機が余儀なくされ、顧客と企業のかかわり方が変わりました。それに合わせて戦略も変える必要があります。それが、顧客行動をリアルタイムで把握することの重要性が、かつてないほど高まっている理由です。
「アドビでは、幸いなことに、顧客との緊密な関係を構築できていました。それに加え、リアルタイムのデータやインサイトが顧客を支援するための鍵となりました」
Marissa Dacay
アドビ、グローバルエンタープライズマーケティング担当シニアディレクター
詳細な理解が重要
リアルタイムのデータドリブン型インサイトは、アドビのDNAに組み込まれています。そのため、新型コロナウイルス感染症の影響により、人々の生活や働き方が変わり始めたときも、データを詳細に分析して、顧客との関係からインサイトを抽出し、可能な限りすばやく方針を転換することができました。
2020年までは、アドビは製品中心の戦略を推進していました。しかし、アジアやヨーロッパのオフィスを閉鎖し、外出禁止令が発令されたときに、戦略を転換し、顧客が今何を求めているのかを中心に据えることにしました。その際、業界戦略チームでは、顧客が事業継続に関わる課題の解決策を求めていることを突き止めました。しかし、その状況は、業界ごとにまったく異なった様相を呈していました。
アドビでは、業界戦略チームの有する専門知識を活用し、それぞれの業界における新型コロナウイルス感染症によるプレッシャーや課題、影響について詳細に理解しました。同チームは、事業継続に関するメッセージを再構築し、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り切るために大きく貢献しています。
業界戦略兼マーケティング担当シニアディレクターのChristopher Parkinは、「混乱を引き起こしている原因とその深刻度は、それぞれの業界によって大きく異なっていました。しかし、先進的な企業が顧客にサービスを提供するために、デジタル戦略をどのように転換しているのか、そのパターンをすばやく特定することができました。また、アドビなら、顧客が将来に備えながら新しいニーズに対応できるように、顧客の状況を深く理解したうえで支援できることを認識しました」と語っています。
「アドビなら、顧客が将来に備えながら新しいニーズに対応できるように、顧客の状況を深く理解したうえで支援できることを認識しました」
Christopher Parkin
アドビ、業界戦略兼マーケティング担当シニアディレクター
見るものが増えればチャンスも増える
当然のことならが、あらゆる企業に、顧客と緊密な関係を構築しているフィールドマーケティングチームが存在しているわけではありません。多くの企業では、実店舗やwebサイト、アプリ、コールセンター、対面型イベントなどを通じて顧客とやり取りしています。そのため、リアルタイムのデータがかつてないほど重要になっています。顧客プロファイルが詳細で最新なものであれば、どのページでトラフィックが増加しているのか、どのアプリが最も役立っているのか、何が購入されていて、何が購入されていないのかを、より詳細に把握できます。それにより、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、本当の意味で役立つコンテンツや製品、サービスを提供できます。
アドビでは、データドリブン型のオペレーションモデルを活用して、カスタマージャーニーの各段階の顧客行動に関する詳細なインサイトを獲得しています。この困難な状況において、その重要性が浮き彫りになっています。こうしたインサイトにより、機会や課題を迅速に特定し、より適切な顧客中心の体験の構築へと戦略を転換することができました。
同じことがNASCARにも当てはまります。ファンがレースを現地で観戦できない状況の中で、何らかの形で継続性を保つために、NASCARはビジネスモデルを刷新する必要がありました。自宅でPCを使用する人々が増えたことを知り、eスポーツへの移行が最適な選択肢であると判断しました。3月22日、初めてのeNASCAR Pro Invitational SeriesレースがFOX Sportsで放映されました。数百万人が視聴しましたが、その多くは普段からレースを観戦している既存のファンではありませんでした。幸いなことに、NASCARでは、堅牢なデジタル基盤を既に構築してあり、そうした新たなファンが誰なのかを特定することができました。「この基盤は、eスポーツによって獲得した新たなファンを的確に分析し、今後の最適な働きかけ方を特定するのに役立ちます」と、NASCARの最高デジタル責任者を務めるTim Clark氏は述べています。これは、オンラインでも、実際のレースでも同様のことが言えます。
学ぶほど適応力が増す
新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、顧客のニーズに応えるためには、顧客を理解することが重要です。現在の困難な状況下では、顧客のニーズが通常とは大きく異なる場合もあります。リアルタイムで実用的なインサイトを取得するためのインフラストラクチャを導入するなら、今が好機です。それは、今日の取り組みに対する利点だけではなく、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り切り、その先に何が起こっても対応できる態勢を整える助けにもなります。
重要ポイント:
顧客行動が数ヶ月前とは大きく変化しているため、リアルタイムのデータがこれまで以上に重要であることを認識する。
こうしたインサイトを取得するためのインフラストラクチャが導入されているか確認し、導入されていない場合は投資を検討する。
データとセールスチームの力を借り、新しい顧客行動、課題、機会を特定する。
価値を高める新たな方法に重点を置く。
新型コロナウイルス感染症により、様々な業界や地域でどのような影響が生じているのかを把握する。
その他のレッスンを確認する
新型コロナウイルス感染症の影響に対応するための、6つのレッスンを確認しましょう。
アドビでは、迅速に戦略を転換するために、顧客データとフィールドマーケティングチームが役立ちました。また、NASCARでは、レースをオンラインに移行した際に、膨大な数の新たなオーディエンスをデジタルテクノロジーを利用して把握しました。
アドビでは、わずか数週間で危機対応チームが新たなメッセージを作成し、展開しました。医薬品や医療サービスのマーケットプレイスを提供している1mgでは、1,400万人の利用者に電子メールを送信して混乱を解消しました。
アドビでは、顧客とのつながりを維持するために、様々な取り組みをおこなっています。また、Vitamixでは食べ物を通じて人々をつなぎ、劇場やオーケストラでは観客を楽しませる新たな方法を模索しています。
アドビでは、わずか3週間でAdobe Summitをオンライン開催に移行しました。また、オーストラリアのNSW Department of Educationでは、昨年の山火事から学んだことを新型コロナウイルス感染症の対策に活用しています。
アドビでは、リモートワークのニーズに対応しています。また、小売店では新たな課題に直面し、TSB Bankではデジタルサービスを刷新しました。
アドビでは、オンライン学習コミュニティを活用して企業を支援しています。また、米国国勢調査局ではデジタル化の取り組みが大きく前進しました。
