Japan Adobe Advocatesの新旧メンバーが集結、活動の魅力を語り合う
Adobe Experience Cloudの各製品を深く使いこなし、その活用法の発信にも積極的なユーザーを、アドビでは「Japan Adobe Advocates」として選出、表彰しています。そんなアドボケイトの皆さんを招いた交流イベント「Japan Adobe Advocates Forum」を、2025年7月1日に都内で開催。
アドボケイトについて改めて紹介するとともに、各アドボケイトが実際に活動した成果、選ばれることでのメリットなど、当日のレポートを詳しくお伝えします。
アドボケイトは先進/先駆的ユーザーとしての証し
イベントでは最初に、アドビの松井真理子からJapan Adobe Advocatesの概要/主旨について紹介。
大前提として、アドビではグローバル単位で「カスタマーアドボカシー&コミュニティプログラム」という制度を運用しています。Adobe Experience Cloudを活用するユーザーが、マーケターとしてより高いステップへと成長できるよう、専門知識の習得支援や、所属企業の枠を超えて交流していただくための場を提供するのが狙いです。
ただし、このAdobe Champion や Experience Maker Awardsプログラムは原則として英語で運用されており、言葉のハードルが高いのも事実です。そこで日本ローカルの枠組みとして、Japan Adobe Advocates Programを展開しています。チャレンジングな取り組みをされている、またはベストプラクティスのコミュニティ共有に積極的なユーザーを毎年1回、選出/表彰するとともに、アドビ公式イベントにおける講演の機会などをご用意しております。
表彰や講演で人前に立つということは、社会人キャリアの形成の観点から大変重要であると、我々は考えています。皆さんは「コールマンのPIEセオリー」をご存じでしょうか。この理論では、キャリアの成功には、パフォーマンス(Performance)、イメージ(Image)、露出(Exposure)の3要素が欠かせないとされます。
そして、この3要素は等価ではありません。パフォーマンスが10%、イメージが30%、露出が60%と言われています。仕事の能力を高めることは確かに重要ではありますが、部内、社内、イベント、ユーザーコミュニティ、メディアに登場(露出)する意義はそれ以上に大きいというわけです。
Japan Adobe Advocates Programは日本独自の制度とはいえ、グローバルの認定を受けています。アドボケイトへの選出は、自身の能力を証明し、そして社会露出の機会を増やすための称号として、周囲に少なからずインパクトを与えるはずです。
「今日この場には、2024年にアドボケイトとしてご活動いただいた皆さん、そして25年に新しくアドボケイトを務める皆さんが一堂に会しています。アドボケイトへの選出は、こうした交流のきっかけです。相談相手が増えた、普段の業務を進める上での判断がしやすくなった、最新の情報が得られたという声は、これまでにも多数いただきました」(松井)
アドボケイトとして実際に活動した1年間で得られた成果とは
将来的にJapan Adobe Advocates選出を目指す方にとって、実際の取り組みやどのような成果が得られるのかは、重要なポイントになるかと思います。そこで今回のイベントでは、24年のアドボケイトの皆さんに、約1年間にわたる活動を振り返ってもらいました。
KDDI株式会社の神戸崇人氏は、24年6月に開催された「Best of Adobe Summit - Japan Edition」での登壇が、緊張したものの特に思い出深いと振り返っていました。一方で、アドビ製品のユーザーコミュニティ活動はまだまだ知名度不足とも感じており、より一層周知していければと述べました。
花王株式会社の高嶋智也氏は、Adobe Experience Managerのユーザーコミュニティ運営でご尽力をいただいております。そして24年3月には活動の一環として、米国 ラスベガスで開催された年次イベント「Adobe Summit 」にも参加。様々な知見を得られた一方で、会場の圧倒的な広さに苦心したエピソードなどをユーモラスに語ってくれました。
アステラス製薬株式会社の大石幸太氏はJapan Adobe Advocatesに選出後、社内で声を掛けられる機会がとにかく増えたそう。講演などに招かれる機会も多く、専門メディアなどでの露出もさらに増えたことが、大きく影響したと大石氏は分析します。「アドボケイト選出は、私の仕事を他人に知ってもらうための大変良い機会になりました」(大石氏)。
ローム株式会社の平山将希氏はアドボケイト選出後、社内の別部署からはもちろん、取引先企業からもAdobe Marketo Engageに関する相談を受ける機会が増えたと言います。また、コミュニティ活動にも大きな影響がありました。「コミュニティで発表するには、事前勉強が重要になります。これまでの約10年、どうAdobe Marketo Engageを使ってきたか、振り返り整理するための良い機会になりました」(平山氏)。
株式会社Kubellの三田村国樹氏は、ユーザーコミュニティ運営を通じて、最終的な顧客がB2CかB2Bかをしっかり認識した上での議論が重要であることに気づいたと言います。Adobe Marketo Engageを使うとして、ターゲット顧客が一般消費者と法人とでは、ユーザーが実際に取るべき戦略/戦術は異なりますが、しかし共通点もある。その前提での議論が、結果としてコミュニティ参加者全員の満足度アップにつながるのではないか──。あらゆる立場のメンバーが集うコミュニティ運営に、深く関わったからこそ導き出せた指摘と言えるでしょう。
株式会社マクニカの嶋内宏和氏は、Adobe Experience Managerのユーザーコミュニティでご活躍されていますが、アドボケイト選出に対する社内評価は想像以上に大きかったと言います。企業活動の対外アピールとして、そして最新情報を収集する手段として、コミュニティへの参加をより強く後押ししてくれるようになったと笑顔で語ってくれました。
株式会社マイナビの唐啓祐氏は、アドボケイト選出によって社外のマーケターと交流する機会が明らかに増えたと、この1年を振り返りました。また自身の経験を踏まえ、ユーザーコミュニティ活動に参加するハードルは高いかもしれないが、実際に門をたたいてみると多くの仲間がいるので、ぜひ気軽にチャレンジしてほしいと呼び掛けていました。
皆さんのお話を聞いてみますと、「何かすごい賞を取ったらしい」と社内で噂になるというのが、“アドボケイトあるある”なようです。だからこそ、Japan Adobe Advocatesがどのような賞で、選出にどんな意義があるのかを、さらにアピールしていく必要もあると多くの方が話されていました。
良いアイデアは本当に予算を付けて実施! ワークショップ
その後、新旧のアドボケイトの皆さんによるワークショップも実施。今回3つにグループを分け、ユーザーコミュニティグループのさらなる活性化に向けてどのような施策を行いたいか、予算度外視で議論していただきました。
このワークショップは交流だけが目的ではありません。良い施策は、本当に予算を付けて採用します。普段のコミュニティ活動ではもちろん、アドボケイトの皆さんを招いて25年秋に実施予定の宿泊合宿でも、優秀アイデアは実践する予定です。
議論の時間はおよそ20分でしたが、なかなかの白熱ぶりでした。1人あたり最低3つ、付箋紙にアイデアを書き出し、これらをもとに意見を交換。グループとしての総意を取りまとめてもらいました。静かに黙って考える場面あり、かたや大笑いする場面もあり。真剣さとユーモアが交錯する中で、良い交流ができていたようです。
アイデアも実にバラエティ豊かで、製品開発責任者を交えての意見交換会、ユーザーないし第三者視点での優秀事例表彰(本屋大賞のようなイメージ)、ノベルティの制作などが提案されました。
ユーザーコミュニティをアドビが全力で支援
イベントにおけるメインのプログラムは、約2時間半のボリュームでした。とはいえ、当日初めて顔を合わせる方も多いため、ネットワーキングタイムをイベント終了後に設け、皆さん各々で交流を深めていただきました。
そしてクロージングでは、アドビの今村康弘から改めて参加のお礼を申し上げました。今村が今後の注目テーマに掲げたのはAIであり、その導入に伴う意識変化です。
「仕事のあり方がここ2~3年で大きく変わっていると、皆さんも感じられていると思います。業界、デジタル、あるいはお子様の成長を見守る過程でもそうでしょう。その要因の1つがAIです。AIを活用するために何をすべきか。それを今、考えるようになっています。ただAIという大きな変化に対して、疲弊もまた起きているのではないか。そんな懸念があります」(今村)
当たり前だったプロセスを変化させるには、大変な力がいります。その難局を乗り切るため、アドボケイトの皆さんはもちろん、アドビ製品をお使いになるユーザー同士が協力し合える場所を作りたい。それがアドビの願いです。悩みをぶつけ合い、助け合えるユーザーコミュニティの実現に向けて、アドビは今後も全力でバックアップしてまいります。