Adobe Digital Price Index:2022年9月、オンライン価格は前年同期比で0.2%下落

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Adobe Analyticsで分析した、米国における最新のAdobe Digital Price Index(DPI)を紹介します。

全体的な傾向

2022年9月のオンライン価格は前年同月比で0.2%下落したものの、前月比では0.8%の上昇となりました。Eコマースは、25か月継続したインフレを経て、2022年7月に初めてデフレに転じました(前年同月比1%減)が、8月のオンライン価格は前年同月比0.4%増でした。

カテゴリー別分析

2022年9月時点において、DPIで調査している18カテゴリーのうち11カテゴリーで前年同月比の価格が上昇しており、中でも食料品が突出した上昇率を示しています。一方で、家電製品(エレクトロニクス)、宝飾品、書籍、玩具、花・関連ギフト、コンピュータ、スポーツ用品の7カテゴリーでは値下がりが見られました。

注目の商品カテゴリー

家電製品(エレクトロニクス)の価格は前年同月比11.3%減(前月比1.2%減)で、前年同月比で平均9.1%減だったパンデミック前(2015年〜2019年)の水準を超える下落率を示しました。この傾向は2021年12月(前年同月比2.6%減)から続くもので、ここ数か月で加速しています(7月は前年同月比9.3%減、8月は同10%減)。

コンピュータは前年同期比14.1%減(前月比1.9%減)と、2020年3月にパンデミックが始まって以来、最も大きな下落率を示しました。この傾向は21か月連続しており、前年同月比で平均9.2%減だったパンデミック前(2015年〜2019年)の水準を超えました。

食料品は前年同月比14.3%増(前月比0.8%増)と、他のカテゴリーを上回る価格の高騰が続いています。年間ベースでは6月(前年同月比12.4%増)、7月(同13.4%増)、8月(14.1%増)に続いて過去最高の上昇率を更新しています。食料品のオンライン価格は2022年9月時点で32か月連続の上昇を記録し、長期にわたりCPIと連動している唯一のカテゴリーとなっています。

調査方法:DPIは、米国労働統計局が発表している消費者物価指数をモデルとしており、オンライン価格の追跡にはFisher Ideal Price Index(フィッシャー理想物価指数)を使用しています。

アドビは、Adobe Analyticsを使ったこの調査を実施するにあたり、AI/機械学習フレームワーク「Adobe Sensei」と手作業を組み合わせ、CPI Manual(消費者物価指数マニュアル)で定義されたカテゴリーに準拠して商品分類をおこなっています。

※本記事は、2022年10月12日に米国本社から発表されたメディアアラートの抄訳です。