Adobe Digital Price Index:2022年10月、オンライン価格は前年同月比で0.7%下落

Adobe Analyticsで分析した、米国における最新のAdobe Digital Price Index(DPI)を紹介します。

全体的な傾向

2022年10月のオンライン価格は前年同月比で0.7%下落した一方で、前月比としては0.3%上昇しました。これで、2022年9月(前年同月比0.2%減)に続き2か月連続でオンライン価格が低下したことになります。

カテゴリー別分析

2022年10月時点において、DPIで調査している追跡対象18カテゴリーのうち、食料品を筆頭とした10カテゴリーが前年同月比で、7カテゴリーが前月比で値上がりしました。一方で、8カテゴリーが前年同月比で、11カテゴリーが前月比で値下がりを記録しています。

注目の商品カテゴリー

家電製品(エレクトロニクス)の価格は前年同月比12.9%減(前月比2.4%減)で、過去最低を更新しました。前年同月比で平均9.1%減を維持したパンデミック前(2015年〜2019年)の水準を4か月連続で上回るペースで価格下落が進行しています。このカテゴリーの価格は2021年12月(前年同月比2.6%減)から一貫して下がり始め、2022年8月(同10%減)、9月(同11.3%減)と、この数か月間で傾向が加速しています。

コンピュータの価格は大きく下落し、前年同月比16.4%減(前月比2.6%減)と、2020年3月にパンデミックが始まって以来最大の下げ幅となりました。前年同月比で平均9.2%減を維持したパンデミック前(2015年〜2019年)の水準を上回る価格下落は、10月に入り4か月連続となりました。

スポーツ用品の価格は前年同月比4.0%減(前月比0.3%増)となり、2022年に入ってから最大の価格下落を記録しました。このカテゴリーの前年同月比ベースの価格はパンデミック初期に大きく上昇し、2020年9月に過去最高値(前年同月比15.8%増)に達したものの、直近ではこの10月を含め6か月連続の価格下落を示しています。

調査方法:DPIは、米国労働統計局が発表している消費者物価指数をモデルとしており、オンライン価格の追跡にはFisher Ideal Price Index(フィッシャー理想物価指数)を使用しています。

アドビは、Adobe Analyticsを使ったこの調査を実施するにあたり、AI/機械学習フレームワーク「Adobe Sensei」と手作業を組み合わせ、CPI Manual(消費者物価指数マニュアル)で定義されたカテゴリーに準拠して商品分類をおこなっています。

※本記事は、2022年11月10日に米国本社から発表されたメディアアラートの抄訳です。