マーケティング
チャネル数が増加する一方で、それぞれが独立して管理されることが多いため、マーケティングが顧客獲得の推進や売上高の拡大にどれだけ総合的な価値と影響をもたらしているかを示すことが難しくなっています。
ガイド
アドビがエクスペリエンス主導の戦略を通じて見込み客を常連のお客様へと転換する方法を紹介します。成長を最大化するための施策につながるインサイトも併せてご覧ください。
この包括的なガイドでは、アドビが自社ツールと実証済みの手法を使用して、効果的な顧客獲得キャンペーンを構築する方法を解説いたします。チームが次のような戦略を身につけるために活用してください。
ガイドをダウンロードするには、連絡先情報を入力してください。
アドビは、有効化、使いやすさ、エクスペリエンスを重視する方向へと焦点を転換しました。マーケティング活動のスケール拡大、データフレームワークの集約、そして各顧客接点にわたるAI連携の強化——これらがアドビの新たなビジョンの柱となっています。お客様を中心に据えた顧客獲得戦略を構築したジャーニーをご覧ください。
顧客を獲得し、長期的な関係を築くには、瞬時にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供する能力が不可欠です。しかし、お客様が店舗やオンラインなど増え続けるチャネルやデバイスを通じてブランドと接触するようになった今、その実現はますます難しくなっています。いつどこでお客様が現れても対応できるよう、マーケターとクリエイティブチームは独自の瞬間を演出し、好奇心旺盛な見込み客を生涯にわたる顧客へと変える専門的なコンテンツを届ける準備が必要です。このガイドでは以下のテーマを取り上げます。
アドビの顧客獲得ソリューションは、AIを活用した強力なアプリケーションです。マーケターがあらゆるお客様に対して、現在地や次の行動先を問わず、キャンペーンのプランニング、リーチ、測定、最適化を行うことができます。
顧客のライフタイムバリュー(CLV)と顧客獲得コスト(CAC)の最適な最低比率は3:1です。つまり、お客様が長期にわたってもたらす価値は、獲得にかかったコストの少なくとも3倍である必要があります。
マーケティング
チャネル数が増加する一方で、それぞれが独立して管理されることが多いため、マーケティングが顧客獲得の推進や売上高の拡大にどれだけ総合的な価値と影響をもたらしているかを示すことが難しくなっています。
コンテンツの
マーケターが共通して直面する課題の一つが、コンテンツのテストです。どの要素や属性がコンバージョンを推進しているのか、また改善が必要な箇所はどこかを把握することは、容易ではありません。
断片化した
マーケターは複数のアプリケーションを組み合わせて顧客獲得ソリューションを構築しています。しかし、データとアセットがバラバラのシステムに分散しているため、お客様の動向に合わせてエクスペリエンスを柔軟に適応させることが困難です。さらに、統合された広告サーバーが存在しないため、最適なチャネルに広告を配信するうえで、複数のメディア機会を横断的に評価する手段が会社にはありません。
匿名データの
マーケターのwebサイトやアプリから収集されるデータの大部分は匿名のままです。そのため、メディアミックス全体でお客様をファネルへと導く、一貫性のあるパーソナライズされたジャーニーを構築する能力が制限されています。
サードパーティ
データプライバシー規制や標準が進化し続ける中、サードパーティcookieはリードのソースとして信頼性が低下しています。これにより、マーケターは広告投資の最大効果をどこで得られるかを見極めることが難しくなっています。
アドビの社内マーケティング組織は、グローバルマーケティング組織、グロースマーケティング&インサイト、デジタルメディアマーケティングなど、複数のチームで構成されています。これらの世界水準のチームは、マーケター、アナリスト、データサイエンティスト、その他の専門家で構成されており、Adobe Document Cloud、Adobe Creative Cloud、Adobe Experience Cloudといったアドビのすべてのアプリケーション、プラットフォーム、クラウドソリューションの成長を、業界を横断して推進しています。各チームは、ブランドロイヤルティを高める強力なキャンペーンでビジネスに貢献するという共通のミッションを持っています。また、多くのチームが外部エージェンシーパートナーとも連携しながら、アドビの新たな顧客獲得モデルの推進を担っています。
最大の課題は、コスト重視の顧客獲得モデルで運営していたことです。エクスペリエンスを作る相手であるお客様のニーズよりも、制作コストに重点が置かれていました。また、マーケティング予算の配分やキャンペーンの実行方法において、部門間で一貫性を欠いていました。具体的な課題は以下の通りです。
エクスペリエンス主導の戦略により、ウォレットシェアを10%高めることができます。
さらに、お客様のエンゲージメントを30%向上させることも可能です。
マーケティングの使命は、新たな見込み客を獲得し、既存のお客様へのロイヤルティを強化することで収益を生み出すことです。しかし、最高マーケティング責任者の47%は、マーケティングを利益創出の源泉ではなくコストセンターと捉えています。
こうした課題を前に、社内マーケティング組織はプランニング、アクティベーション、測定、最適化という一連のサイクルを通じて成長を推進すべく、行動に踏み出しました。具体的には、以下の目標を掲げました。
これらの目標を達成するには、新たな運営モデルによって組織の連携を強化し、データをお客様獲得戦略の羅針盤とする必要がありました。
アドビは長年にわたり着実な成長を続けてきましたが、パンデミックの発生により、分散した働き方を支えるテクノロジーソリューションやサービスの需要が急増し、クラウドベースのプラットフォームをはじめとする製品の売上が加速しました。2020年Q2の売上は、2019年Q2比で14%増を記録しています。急増する需要に対応するため、各チームは素早く体制を整え、短期間でマーケティング活動への投資を大幅に拡大しました。しかし、グローバルキャンペーンの急速な拡大により、組織が分断された運営体制の課題が浮き彫りになりました。
22の独立したメディア購買チームがそれぞれ独自の戦略を持ち、異なるエージェンシーパートナーと連携していたため、グローバルな連携が欠如していました。この体制では予算が各チームやエージェンシーパートナーに分散し、総メディア費用の効率的な活用が難しい状況でした。
目標は、投資を集約してグローバルなマーケティング費用を最大化し、より効率的かつコスト効率の高い方法でお客様を獲得することでした。この新しい運営モデルは、3つの重要なコンポーネントで構成されています。
地域別の
米国チームが世界各地のキャンペーンを統括する従来の体制から脱却し、AMER、EMEA、JAPACの地域別メディアチームを新たに設置しました。各チームは自律性を持ち、製品のディスカバリー・獲得・エンゲージメント・リテンションを網羅するフルファネルのメディア戦略を自ら立案・管理することで、ビジネスの成長を推進します。各チームは共通のデータとアプリケーションを活用しながら、アドビのメディアメッセージング全体への整合性を保つ中央集権型のフレームワークのもとで連携しています。
グローバルメディアセンターオブ
グローバル組織全体での一貫性を確保するため、社内の関係者で構成されるチームを組織しました。COEは各地域チームのアプローチを統一し、キャンペーンのパフォーマンス測定のためのダッシュボードを整備しました。また、各地域に専任チームを配置し、一貫したドキュメンテーション・プレイブック・エージェンシーパートナーのオンボーディングトレーニングを通じて、グローバルガバナンスを監督しています。
インターエージェンシーチーム
IATは、COEと社内のエンジニアリング・アドテックグループの橋渡し役として設立され、各地域チームの運営ニーズをサポートします。
新しい運営モデルの構築と並行して、CEOはデータドリブンなビジネスの一元的なビューの実現を求めました。アドビのマーケティングオペレーションおよびエンジニアリングチームがこのイニシアチブを主導し、分散していたデータインフラをデータドリブン運営モデル(DDOM)へと再編しました。Adobe Experience Platformアプリケーション上でデータを統合することで、顧客獲得活動の総合的なビューを獲得し、グローバルな顧客獲得戦略をいかに支えるかについての深い洞察を得ることができました。
このプロセス全体を通じて、エグゼクティブリーダーたちが組織全体の変革を牽引しました。反復的なアプローチを採用し、テクノロジーをこの新しいモデルに適合させながら、Experience Platformにすべてのデータを集約することで、パフォーマンスを一貫して評価し、ビジネスKPIの達成を実現しました。新たなモデルとデータ基盤が整ったことで、世界水準の顧客獲得エンジンを構築する準備が整いました。
DDOMは自然な形でお客様を戦略の中心に据え、コスト主導の顧客獲得モデルからカスタマーエクスペリエンス最適化モデルへの変革に向けた基盤を築きました。
より効果的な顧客獲得戦略を支える中核領域として、プランニング、リーチ、測定、最適化の4つに注力しました。
戦略的プランニングは企業のビジョンや目標に沿ったマーケティング施策の立案を含みますが、より具体的な範囲のプランニングも存在します。例えば、四半期目標の達成に必要な投資レベルを明確にするプランニングや、特定のチャネル内での四半期フライティングと施策を最適化するプランニングなどです。顧客獲得において、プランニング段階でより先を見据えたアプローチが求められていました。具体的には、キャンペーンローンチに向けたチャネル費用とオーディエンスセグメントの効率的かつ戦略的な計画立案が必要でした。そのために以下のステップを実行しました:
見込み客の発見とコンバージョンの強化、ファネル上部でのエンゲージメント向上、メディア戦略の最大化が必要でした。また、以下の取り組みも進めました:
指標が分断されていたため、カスタマーエクスペリエンス間の相互作用、特にオフラインとデジタルの顧客接点が互いにどのような影響を与えているかを把握できていませんでした。マーケティング費用全体にわたる詳細な測定データとインサイトへのアクセスが不可欠でした。具体的な目標は次の通りです。
チャネルをまたいでお客様と積極的にエンゲージしながら、キャンペーンをリアルタイムで改善する必要がありました。そのために求められたことは次の通りです。
マーケティングチャネルの多様化により、よりターゲットを絞った広告でお客様との接点を増やし、関係構築とビジネス成長の機会を広げることができました。しかし、どこに注力すべきかの判断は長年の課題でした。リアルタイムかつ詳細なデータがなければ、戦略を適切に立案し、最大の成果をもたらす施策へ投資することはできませんでした。
マーケティングプランニング・分析チームは、有料、獲得、所有の各チャネルへの投資配分について方向性を示していました。しかし、財務チームはその推奨事項を実行に移すために、データに基づいたより深いインサイトを必要としていました。そこでマーケティングプランニング・分析チームは、断片化したメディア環境全体にわたる測定を統合しながら、マーケティングがビジネスに直接貢献していることを可視化するアプリケーションを構築しました。こうしてAdobe Mix Modelerが誕生したのです。
AIカスタムモデルを構築してコンバージョン目標を定義することで、チームは最適なメディアミックスに関する詳細なインサイトを提供し、戦略の立案をより精緻なものにすることができました。さらに、各チームが次のことを実現するためにも役立ちました。
ミックスモデリングアプリケーションには、正確な予測を生み出すためにプランニングと測定の両方の機能が必要だと考えていました。高度な計量経済モデルを活用してデータのトレンドとパターンを特定することで、複数の変数間の相関関係を分析することができます。これにより、最適な施策と予算配分に関する意思決定を、根拠を持って行うことができます。
チャネルの多様化、多くのプラットフォームにおけるサードパーティcookieの制限・廃止、そして強化されるプライバシー規制により、従来のエンゲージメント手法ではかつてのようなリーチを確保することが難しくなっています。新たなアプローチと連携されたデータを組み合わせることで、適切なオーディエンスへのリーチを維持しながら、顧客基盤の拡大を実現しました。具体的には次のことができました。
お客様の行動変化とチャネルの多様化が進む中でも、アドビ全体を通じてチームはリーチを拡大することができました。以下にその事例を紹介します。
顧客獲得戦略の核心にあったのはデータです。データの取り込み、統合、アクティベーションを通じて、施策につながるインサイトへと変換しました。DDOMにより、全サイクルが同じデータレイヤー上で稼働し、各ステージがシームレスに次へと連携する一貫した顧客獲得戦略が実現しました。このデータからインサイトを抽出することで、マーケターはすべての顧客接点においてより深いエクスペリエンスを構築し、次のプランニングサイクルへの指針を得ることができます。
複数のアプリケーションからExperience Platformへとデータをストリーミングし、Customer Journey AnalyticsとAdobe Analyticsを活用してリアルタイムでインサイトを深く把握しました。各お客様セグメントに最もインパクトを与えるチャネル、クリエイティブ、メッセージを特定し、ジャーニーシグナルに応じたパーソナライズされたエクスペリエンスを見込み客および既存のお客様に提供することで、コンバージョンを推進しました。
Mix Modelerを活用することで、グローバルな顧客獲得の推進とインサイト・分析によるビジネスへの貢献を担うグロースマーケティング&インサイトチームは、チャネルをまたいだ段階的なインパクトをトラッキングできるようになりました。頻繁に得られるデータドリブンなインサイトにより、マーケティング予算の配分とチャネルミックスをより迅速かつ確信を持って改善できるようになりました。このアジャイルな対応力により、キャンペーン全体でROIを最大化し、スケーラビリティの高い成功基盤を確立しています。
「Mix Modelerを
活用する ことで、 四半期内 および 四半期単位の 両方で 精度の 高い 最適化を 実現できます。 パフォーマンス データを 継続的に 評価する ことで、 ビジネスニーズの 変化に 応じて 予算を 迅速に 再配分し、 戦略を 柔軟に 調整する ことができます。 これに より、 マーケティングは アドビの 成長を 継続的に 推進する 力と なっています。」
Matt Scharf
VP、グロースマーケティングパフォーマンス、Adobe
アドビで課題解決に取り組む際は、ブランドの進化に合わせて人材・プロセス・テクノロジーを再整備し、プレイブックを刷新することが不可欠です。
複数の業務変革を経てきた組織として、アドビはスピーディな変革と重要な変化への対応を加速させるために必要な俊敏性、リスクへの許容度、そして成長志向のマインドセットを確立してきました。その取り組みは、以下の重要領域にわたっています。
人材 —
変更のたびに、チームの役割と責任への影響を検討してきました。必要なスキルセットを充足するために、新たな役割の設置や既存の役割における責任の見直しが必要かどうかを判断しました。このシナリオでは、一部の役割を移管し、成長を支える新たな人材を採用するとともに、社内チームを中心的なミッションに沿わせるためのCOEを設立しました。
プロセス —
プロセスは、社内外の変化を反映するために定期的な見直しが必要です。例えば、アドビの現代のマーケターはビジネスパートナーと週次の連携ミーティングを実施し、パフォーマンスのレビューと分析、成長機会の評価、アクションプランの策定を行っています。特にお客様との対話においては、継続的な実験を通じてこのプロセスをたえず進化させていく必要があります。
テクノロジー —
パーソナライズ機能、ワークフロー、コンテンツサプライチェーン、測定など幅広い領域で、Experience Cloudアプリケーションとその統合データ基盤を活用しました。これらのアプリケーションは、新たな顧客獲得戦略を推進する原動力となりました。まずパイロットチームを通じて新しいツールとテクノロジーを導入し、テストを実施した上で、より広い組織のユースケースへと展開していきました。このアプローチにより、社内の推進役を見つけ出し、確かな成果をもたらす戦略を確立することができました。
新しいグローバル運営モデルを指針として、調達・財務・プログラム管理などの機能を一元化し、エージェンシーの活用も統合しました。1年後に結果を振り返ると、その成果は目を見張るものでした。全社横断的に整合された顧客獲得戦略により、支出とリターンの全体像を明確に把握できるようになりました。投資配分を見直し、パフォーマンスを向上させながら、無駄なコストを削減して成果を高めることができました。
財務面での成果に加え、組織全体のレスポンシブ性も高まり、実行までの時間を数日・数週間から数時間へと大幅に短縮することができました。地域チームは、一元管理による弊害を受けることなく、全体ブランドと連動したローカルキャンペーンを自律的に展開し、成長を推進できるようになりました。
データを中心に据えた戦略的視点とグローバルな組織再設計により、顧客獲得の目標達成を加速させ、投資収益率のさらなる向上を実現しました。
アドビは継続的な改善に取り組んでいます。革新的なアプリケーションと優れたチームの力を結集し、機能の強化、業務の最適化、カスタマーエクスペリエンスの向上を推進しています。現在注力している分野は以下のとおりです。
Adobe、Adobeロゴ、Adobe Advertising、Adobe Advertising Demand-Side Platform、Adobe Analytics、Adobe Creative Cloud、Adobe Customer Journey Analytics、Adobe Document Cloud、Adobe Experience Cloud、Adobe Experience Manager、Adobe Experience Platform、Adobe Journey Optimizer、Adobe Mix Modeler、Adobe Real-Time Customer Data Platform、およびAdobe Real-Time Customer Data Platform Collaborationは、米国およびその他の国におけるAdobeの登録商標または商標です。© 2025 Adobe. All rights reserved.
アドビ、2026年TrustRadius Top Rated Awardを53部門で受賞。
アドビは、認定済みのカスタマーレビューをもとに12製品にわたって2026年TrustRadius Top Rated Awardを53部門で受賞しました。
GenpactがB2Bのクリエイティビティと生産性を飛躍的に向上させています。
AIを活用してコンバージョン率を最大18%向上させ、クリエイティブ制作のサイクルを数週間から数時間に短縮するGenpactの取り組みをご紹介します。