FCB Global、Adobe Workfrontを利用して、代理店ネットワークの業務効率を改善
FCB Globalでは、管理時間を年間で数千時間削減するとともに、十数に及ぶ事業部門をまたいで稼働率を 最大化しました。
FCB Globalでは、管理時間を年間で数千時間削減するとともに、十数に及ぶ事業部門をまたいで稼働率を 最大化しました。
ニューヨーク州ニューヨーク市
拡大
導入製品:
週次のアップデートミーティングに従業員が費やす時間を削減したい
複数オフィスにおけるリソース利用のプロセスを 改善したい
HotSheetの作成にかかる時間と手作業のプロセスを 削減したい
生産性が向上 し、推定で 1,000 時間 の請求可能時間を節約
プロジェクトを見積もる精度が 向上
プロジェクトの可視性が100%に 拡大
一部のチームメンバーは、週次会議やステータス更新の準備に費やす 時間が約2時間削減
運用効率が 改善
100年以上にわたってクライアントのキャンペーンで成功を収めてきたマーケティング代理店はほんの一握りしかありません。FCB(Foote, Cone & Belding)は1873年の創業以来、各業界の大手顧客企業のために、受賞歴のある広告プログラムやマーケティングプログラムを立ち上げ、ポップカルチャーに変革をもたらしてきました。FCBでは、Adobe Workfront**をグローバルに導入することで、代理店プロセスの標準化と合理化を図り、全世界の従業員が付加価値のない管理業務に煩わされることなく、クライアント業務に注力できるようになりました。現在では、FCBの13の事業部門が、クラウドベースのAdobe Workfrontを作業管理ソリューションとして利用して、プロジェクトを可視化し、手作業を削減して、スタッフの生産性を高めて請求可能な時間を増やしています。
「あらゆる
プロジェクトを Adobe Workfrontに 集約する ことで、 チームを またいだ 真の コラボレーションが 可能に なり、 大いに 役立っています」
Katherine Haven氏
FCB、バイスプレジデント兼戦略的オペレーションPMO担当ディレクター
FCBは、クリエイティビティと成功の伝統を持つ、受賞歴があるグローバルな総合マーケティングコミュニケーション企業です。同社では、多様な現地市場やグローバルカルチャーへの深い理解にもとづき、クライアント、従業員、社会の利益のために消費者行動を大きく変えることに注力しています。FCBはInterpublic Group of Companiesの一員であり、80ヶ国で109の拠点を持ち、8,000以上の従業員を擁しています。
FCBネットワーク全体における作業がプロジェクトベースに移行する中、どの作業をいつまでに納品すべきかを関係者全員が把握できる、効率的かつ一元化されたソリューションを必要としていました。
FCBでは、Basecamp、Microsoft Word、Microsoft Excelなど、さまざまなツールでタスクやプロジェクトを追跡していました。各自がステータスレポートを手作業で更新し、全員が連絡手段としてメールに大きく依存していました。たとえば、あるオフィスでは、各チームがデジタルプロジェクトや印刷プロジェクトのステータスを把握できるよう、毎日従業員にHotSheetをメールしていましたが、それでも一部のチームメンバーへの送信もれが発生し、リソースの調整に混乱が生じることがありました。
「エンジニアリング部門とオペレーション部門が、予定されているすべてのサイトの立ち上げや主要なファイルリリースを明確に把握できるようにするのは大変でした。不意をつかれることもありました。適切な計画がなければ、適切な時間やリソースを確保できません」と、FCB HealthのEVP兼チーフプロダクトオフィサーであるGraham Johnson氏は当時を振り返っています。
一貫性のあるコミュニケーションとレポートもまた、困難な課題でした。チームメンバーは、リソースの空き状況の詳細を追跡するスプレッドシートを管理し、これをオフィスや部門間で毎日1~2回メールで送信していました。このプロセスには週に20時間以上もかかっており、請求可能な時間が減る原因となっていました。
そのうえ、クライアントが異なればタスクの追跡方法も異なるため、手作業によるレポートの作成には数時間を要していました。同社ではプロジェクトの作業時間を追跡していたものの、そのデータは財務システムからのみ取得されており、実際の作業時間とクライアントに承認された時間しか記録されていませんでした。
「プロジェクトの予定時間数に対して実際に費やした時間を自動的に照らし合わせる方法がなく、クライアント作業を開始する前に、追加で必要となる時間数を交渉したり、潜在的な課題を修正したりするための交渉ができませんでした」と、バイスプレジデント兼戦略的オペレーションプロジェクト管理オフィス(PMO)担当ディレクターのKatherine Haven氏は述べています。
同社では、世界中でプロジェクトベースの作業が増えたことから、プロジェクトプランニング、タスク割り当て、リソース管理がおこなえる単一のプラットフォームを探していました。
「Adobe Workfrontは
本当に 優れています。 システムを 利用する メンバーが 増えれば、 さらに 便利に なります」
Graham Johnson氏
FCB Health、EVP兼チーフプロダクトオフィサー
Adobe Workfronは直感的で使いやすいソリューションですが、FCBでは、標準化を促進し、ベストプラクティスや教訓をオフィス間で共有する最善の方法は、ネットワーク代理店の作業管理ソリューションへのオンボーディングと、FCBのグローバルインスタンスの継続的なメンテナンスを監督する2人の専任システム管理者を育成することだと考えました。専任システム管理者は、Adobe Workfrontに移行する新しいチームと協力して独自のワークフローに対応し、迅速な移行をサポートしました。
まず、各代理店のスパーユーザーを指定し、協力して、ポートフォリオ、変更依頼、リソーシング、トラッキング、レポートなどの既存のプロジェクト構造やプロセスを理解することから始めました。次に管理者は、Adobe Workfrontでビジネスに不可欠なプロセスを自動化し、最適化するためのベストプラクティスに関するアドバイスを提供します。
「FCBでは、Adobe Workfrontで、人事、財務、開発、品質保証(QA)、ユーザーエクスペリエンス、設計の担当者まで、あらゆるタイプの役割を管理しています。クライアント対応業務スタッフには、新たな能力や機能を学ぶ時間がありません。そのため、管理者モデルは私たちにとって非常に有効です。Adobe Workfrontに関する知識やベストプラクティスをいつでも共有でき、このことがユーザーの生産性を高めるのに役立っています」とHaven氏は述べています。
Adobe Workfrontの一元化されたコミュニケーションとコラボレーションにより、FCBではよりスマートに連携して作業を進めることができるようになりました。たとえば、ひとつのグローバル消費財製品のクライアントをふたつのオフィスでサポートしている場合、Adobe Workfrontでキャンペーンの詳細を共有することで効率がアップします。また、ふたつの異なる事業部が、ソリューションを通じてデータを保護し、共有することができます。
代理店ビジネスの性質上、機密性と競争性が高いため、システム管理者はAdobe Workfrontのグループ機能を利用して、各クライアントのデータがインスタンス内で分離されるようにしています。
「あらゆるプロジェクトをAdobe Workfrontに集約することで、チームをまたいだ真のコラボレーションが可能になり、大いに役立っています」とHaven氏は述べています。
「Adobe Workfrontは本当に優れています。システムを利用するメンバーが増えれば、さらに便利になります。権限を使用して表示をセグメント化し、ブランド競合の問題を回避しています」とFCB HealthのJohnson氏は述べています。
FCB Healthでは、プロセスを最適化するために、あらゆるデジタルプロジェクトと印刷プロジェクトにリクエストキューと標準プロジェクト計画テンプレートを使用しています。プロジェクトプランニングは作成だけでなく、更新もAdobe Workfrontでおこなわれます。Adobe Workfrontのリクエストキューにより、プロセスはメールから追跡可能なソリューションに移行され、テンプレートにより、ワークフローに必要なステップがすべてマッピングされ、繰り返しおこなうタスクが効率化されます。すべてのステップを事前にまとめておくことで、チームメンバーはプランニングに費やす時間を減らし、インパクトのあるキャンペーンの作成により多くの時間を割けるようになります。最も重要なことは、テンプレートを使用することでステップの抜け落ちがなくなることです。
「プロデューサーはAdobe Workfrontでタイムラインを作成しています。計画を策定する際には、全員が必ず既存のローンチモジュールを使用するように義務付けました。ローンチモジュールには必須のタスク、リソース、タイミングがすべて含まれており、チーム全員に完全な透明性を提供するローンチカレンダーが自動的に生成されます。1週間でモジュールを制作し、部門での運用を開始しました」とJohnson氏は述べています。
同社では、Adobe Workfrontのカスタムフォームを使用して、提出物を集約するためのチケットシステムを構築し、またそれらを追跡し、検証しています。チケットシステムのレポーティングは、デジタルプロジェクトのQAバグトラッキングと同様に、Adobe Workfront内で完結します。Adobe Workfrontを導入して以降、QAチームは以前使用していたJIRAサーバーシステムを廃止しました。
「Adobe Workfrontは、
バックオフィスプロセスを 効率化しただけで なく、 クライアント 業務にも プラスの 影響を もたらしました」
Katherine Haven氏
FCB、バイスプレジデント兼戦略的オペレーションPMO担当ディレクター
FCBでは、Adobe WorkfrontをSAP財務システムと統合しすることで、プロジェクトの見積もりプロセスを効率化しました。このソリューションには出来高の計算機能が組み込まれており、SAPの見積もり時間数と実際の時間数、Adobe Workfrontのプロジェクトの予定時間数という3つのデータを比較することができます。さらに、実際の作業時間や費用を、見積もりや予定された作業時間や費用と比較する正確なバーンレポートを自動で生成できます。
「より優れたデータがあれば、クライアントは現在の状況と進捗状況をより正確に把握することができます。また、クライアントマネージャーは、リアルタイムのリソースデータを活用することで、より正確な見積もりを作成できるようになります」とHeaven氏は述べています。
Adobe Workfrontのダッシュボードとレポート機能もまた、時間を節約し、稼働率を最大化するのに役立ちます。たとえば、FCB HealthのQAリソースマネージャーは、Adobe Workfrontで新しいダッシュボードをひとつ作成するだけで、サービスチームメンバーの稼働率の推移や過不足を即座に確認できます。最近作成された別のダッシュボードでは、チームメンバーが不在になることが予想される場合に、クライアントへの納期を守るために、プロジェクトマネージャーやリソースマネージャーがリソース不足に対応できる仕組みになっています。
同社では、Adobe Workfrontを使用してリソースの空き状況を予測するようになったことで、「オフィス間で共有スプレッドシートを管理したり、日々の業務詳細をメールで送信する必要はなくなりました。また、時間のかかるミーティングの必要性を減らすことができました」とJohnsonは述べています。
代理店のマネージャーは、作業管理ソリューション内で、プロジェクトがスケジュール通り進んでいるか、どのプロジェクトにまだプロジェクト番号が割り当てられていないかを確認することができます。アンケートの記入など、部門全体での作業では、メールやインスタントメッセージではなく、Adobe WorkfrontのMy Workページから従業員を割り当てることをマネージャーに推奨しています。
自動化されたワークフローを通じて、ユーザーは各タスクを「完了」とマークすることができ、これにより代理店は進捗状況をリアルタイムのダッシュボードで確認できます。標準化されたステータスシートも作業管理ソリューションを通じて自動化されており、チームメンバーにあらゆるプロジェクトに関する正確かつ最新の情報を迅速に提供しています。誰でも数秒でパラメーターを変更し、類似したレポートを作成できるダッシュボードのコピー機能は、システム管理者のお気に入りです。FCBのAdobe Workfront管理者は、複雑なプログラミングや追加のツールを使用せずに、あらゆるカスタムプロジェクトレポートを作成しています。
「Adobe Workfrontは、バックオフィスプロセスを効率化しただけでなく、クライアント業務にもプラスの影響をもたらしました」とHaven氏は述べています。
「Adobe Workfrontに
より、 共有 スプレッド シートの 管理や リソースの 空き状況の 内訳を 毎日 メールで 送信する 必要が なくなりました。 多くの オフィスで はこれらの 作業に 1週間 あたり 約20 時間、 年間に すると 1,000 時間も 費やしていました」
Graham Johnson氏
FCB Health、EVP兼チーフプロダクトオフィサー
FCBでは北米とヨーロッパの13の事業部門でAdobe Workfrontを使用することで、次のメリットを実現しました。
FCBは、クリエイティブアセットのレビューおよび承認プロセスを効率化するために、Adobe Workfrontのオンライン校正機能を評価しています。デジタル校正は、複雑なワークフローをオンデマンドで利用できるソリューションに変え、あらゆるチームメンバーがいつでも、どのデバイスからでもアクセスできるようにします。現在のツールを廃止し、Adobe Workfrontをこの重要なプロジェクトを支える単一のソリューションとして活用することで、FCBは年間60,000ドルの節約を見込んでいます。